戸田建設が「構造・施工実験棟」と「音響シミュレーション棟」を筑波研に新設

戸田建設は、茨城県の筑波研究所で建設を進めてきた「構造・施工実験棟」と「音響シミュレーション棟」が2019年11月7日に竣工したことを公表した。

» 2019年11月12日 11時46分 公開
[BUILT]

 戸田建設は、筑波技術研究所に多様な構造実験に耐えうる自由度の高い大空間を備える「構造・施工実験棟」と、最新の音響技術を採り入れたシミュレーション体験施設「音響シミュレーション棟」を新設した。

新施設は2020年4月に稼働を開始

 新施設は、2016年に始動した筑波技術研究所の整備計画の一環として計画された。築35年の既存施設(大型棟)を解体した後、機能をより拡充させ、従来よりも高度な実験に対応する目的で、既存施設の2倍の広さとなる多目的実験施設を建設。ここには、戸田建設の技術を体験し、“魅”てもらうための工夫も、積極的に採り入れているという。

 構造・施工実験棟は、基礎構造を含む構造・振動・材料・施工に関する研究開発を行うための設備・機能を集約した大空間を有し、さまざまな実験が効率的に行える。とくに構造実験では、2万kN(キロニュートン)級の実験が可能なことに加え、超高層ビル関連の高強度材料を使った試験では、大型の試験体を用いることで、精緻な解析ができるようになる。また、屋内実験場なので、実験時に天候に左右されることもない。施設の規模は、S造(一部RC造)、地下1階/地上3階(PH1階)建てで、延べ床面積は3836.91平方メートル。

構造・施工実験棟 出典:戸田建設

 一方の音響シミュレーション棟は、球面配置の36個のスピーカーと6個のサブウーファーで、36.6chサラウンドスピーカーを実現し、聴く人を取り囲むように音を再生する音場シミュレーター室。施設規模はRC造(一部S造)・地上2階建て、延べ床面積は642.02平方メートル。

音響シミュレーション棟 出典:戸田建設

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.