日本HPは、建設・製造分野のCAD/GIS向けに、モノクロ/カラーの図面を1台で高速印刷できる大判プリンタ「HP PageWide XLシリーズ」を訴求している。図面印刷にカラープリントがなぜ必要なのか?図面革命と銘打ったシークレットセミナーから、HP PageWide XL プリンタが現場の働き方改革をも実現する理由を探った。
日本HPは2019年10月11日、建設・製造のCAD/GISを対象としたHP最新プリンタによる図面革命セミナーを東京・江東区の日本HP本社で開催した。会場となった1階のデモルームでは、「HP PageWide XLシリーズ」の各モデルや同年6月に発売したばかりのエントリー機「HP DesignJet XL 3600 MFP」の出力デモンストレーションも行われた。
セミナーでは、DesignJetビジネス本部プロダクトマネジャー・深野修一氏が、史上最速を掲げる大判プリンタ「HP PageWide XLシリーズ」で、CAD図面をカラープリントすることのメリットを解説した。
HP PageWide XLシリーズ最大のウリとなっている高速印刷のスペックは、最上位モデル「HP PageWide XL 8000」ではA1サイズであればカラー/モノクロ問わず、1分間に30枚を印刷。モノクロ/カラーのプリントで、トナーを使うLED方式よりも速い計算となり、深野氏によると、「この高速印刷を可能にしている秘密は、商業印刷用のデジタル輪転機や3Dプリンタにも採用されている“HP PageWideテクノロジー”にある。なかでも特徴的なのは、モジュール化されたプリントヘッドだ」と話す。
プリントヘッドのモジュール単体は、印字幅5.08センチで2万5344ノズルを備え、これが8つ連結されることで、幅40インチ(1016ミリ)までの用紙に対応するプリントバーを構成する。
一般的なインクジェットプリンタのヘッドは、左右に動きながら描画していくが、XLシリーズはラインヘッド方式と同様に、ヘッドが固定されるバータイプとなっているため、カラーとモノクロで差が無く、用紙がバーの下を通るだけで印字される。線画や建築図面を印刷するときに有効で、線のブレや擦れが起きず、図面としての正確性が担保され、失敗による出し直し(再印刷)も防げる。
プリントバー自体は、シンプルで可動部分が少ない構造のため、メンテナンス時にも、ユーザー自らが取り出して交換する。これまでのトラブル発生時のように保守メンテスタッフの到着を待たずに、次の出力作業へとすぐに移れる。
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