六本木ヒルズの入居企業に再エネ100%の電力を供給、森ビルが国内初の取り組み自然エネルギー

森ビルは、「非化石価値取引市場」の活用により、六本木ヒルズ森タワーのオフィス入居テナントに対して、再生可能エネルギー電気の供給を開始したと発表した。オフィス賃貸事業者による、入居テナントへの再エネ電力の供給は国内初の取り組みとしている。

» 2019年09月20日 07時00分 公開
[スマートジャパン]
photo 六本木ヒルズ全景 出典:森ビル

 森ビルは2019年9月2日、非化石価値取引市場の活用により、六本木ヒルズ森タワーのオフィス入居テナントに対して、再生可能エネルギー由来電力の供給を開始したと発表した。オフィス賃貸事業者による、入居テナントへの再エネ電力の供給は国内初の取り組みという。六本木ヒルズが独自のエネルギープラントと、これを運営する小売電気事業者である六本木エネルギーサービスを有していることから実現可能となった。

 非化石価値取引市場とは、非化石エネルギー源で発電された電気が持つ「非化石価値」を取り出し、「非化石証書」として売買する市場である。今回の取り組みでは、発電元を特定できるトラッキング付きの非化石証書を取得することで、申請した使用電力が再エネ電力であると見なされる。そのため、事業運営に必要な電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標に掲げる国際イニシアチブ「RE100」の定める調達基準にも準拠する。

 100%再生可能エネルギー提供までの流れは、入居するオフィステナントからの要望に応じ、六本木エネルギーサービスが「非化石価値取引市場」より「非化石証書」を調達し、森ビルを介して、テナントに証書を提供する。

photo 100%再生可能エネルギー提供までの流れ 出典:森ビル

 再エネ電力供給先の1社目として、入居テナントのゴールドマン・サックスに対し、2019年8月より供給を開始した。同社はRE100加盟企業である。加えて、六本木ヒルズ内の森ビルオフィスにおいても、再エネ電力の利用を開始。今後、虎ノ門ヒルズエリアにおいても、同様の取り組みを推進していく予定であるという。

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