国土交通省は、より一層のBIM/CIM活用を促進するため、関連情報を一元的にまとめ、各資料にアクセス可能な「BIM/CIMポータルサイト【試行版】」を2019年8月27日に開設した。
ポータルサイトは、2019年4月23日に開催した「第2回 BIM/CIM推進委員会」での議論を踏まえ、BIM/CIMのロードマップを考える上で、関連基準を一元管理する手法の構築が求められたことを受けて、サイトを開設するに至った。
サイト内では、同省が策定したBIM/CIMに関する基準・要領をはじめ、日本建設業連合会(日建連)や日本建設情報総合センター(JACIC)などの関連団体などが公表しているBIM/CIM関連情報へダイレクトにリンクしている。同省が2025年までに2割の向上を目指し、その生産性革命のエンジンと位置付けるBIM/CIMの理解を深め、普及を加速させるのが狙い。
掲載されている基準・要領は、「土木」「建築」のタブに分かれているものの、現在のところi-Constructionで先行している土木(CIM)の情報の方が豊富に載っている。公共事業に携わる発注者・受注者がCIMを円滑に導入できることを目的とした基本となる「CIM導入ガイドライン(案)」はもちろん、入札・契約から、積算、監督・検査、納品までをCIMモデルで実施する際の基準も、各段階ごとに体系化されている。
他にも、関係者間での合意形成を図るための段階モデル確認書のマニュアル、3次元設計データの標準形式「LandXML1.2」のルール、4次元モデルの利用方法やモデル作成の考え方などの資料も紹介している。
建築では、2018年度に国発注の全新築工事で試行的に導入された「官庁営繕事業」を対象に、BIMモデルや成果品を作成する上で留意事項を示した手引きがリンクされている。
今後は、BIM/CIMをこれから導入する初心者向けに、分かりやすく解説したパンフレットも掲載する予定だという。サイトには「情報提供のお願い」「問い合わせ」のサブメニューも用意されており、利用者の声を募り、必要とされる掲載情報の選択や利便性向上にフィードバックさせていく。
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