竹中工務店は車両走行可能な振動発電ユニットをセイリツ工業、湘南メタルテックと共同開発し、「サンエー浦添西海岸 PARCO CITY」の屋内駐車場に初導入したと発表した。
竹中工務店は2019年6月、車両走行可能な振動発電ユニットをセイリツ工業、湘南メタルテックと共同開発し、「サンエー浦添西海岸 PARCO CITY」の屋内駐車場に初導入したと発表した。本ユニットの開発は全国初で、道路埋込型の超省電力LED証明と組み合わせた車両誘導システム。
竹中工務店がセイリツ工業および湘南メタルテックと共同開発した振動発電ユニットは、自動車がユニットを通過した際の振動エネルギーを直接発電機に伝達することで高い発電力を生み出す点に特徴がある。
サンエー浦添西海岸 PARCO CITYは2019年6月27日に沖縄県浦添市でグランドオープンした複合商業施設。同施設における屋内駐車場の4カ所に本ユニットを配置することで、ユニットが生み出す電力を一時停止線上に配置した超省電力LED照明に伝達し、運転者に対して一時停止の注意喚起を促すライトを点灯する車両誘導システムを実現した。この取り組みを含むさまざまな省エネルギー、省CO2への姿勢が評価されたサンエー浦添西海岸 PARCO CITYは、平成28年度第2回サステナブル建築物など先導事業 省CO2先導型(国土交通省)の一般部門に採択された。
本ユニットが採用する振動発電技術の分野には、歩行者や空調ダクトが発生する微振動、自動車や鉄道の走行に伴う縦揺れなどの間接的振動エネルギーを活用した発電技術が既に存在していたが、いずれも発電量が小さいため用途が限られていた。本ユニットは、従来のユニットと異なり振動エネルギーを直接発電機に伝達するため、高出力の発電が可能となった。
本ユニットについて竹中工務店は、「交通量の多い場所に設置すれば、高出力で連続発電した電気を蓄電し有効利用が期待できる。スタンドアロン型ユニットの特性を生かして、送電網が未整備の場所へ使用するなど照明以外のさまざまな用途で利用できる」としている。
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