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» 2019年06月07日 08時00分 公開

産業動向:建設業主要10社の決算、大林組が初の2兆円突破や大和ハウスが過去最高を記録 (2/3)

[BUILT]

2020年3月期の業績予想では5社が増収増益だが、苦戦が続く企業も

 土木工事業の主要10社の2019年3月期決算は、豊富な手持ち工事の消化が順調に進んで7社で増収となっているが、増収増益となったのは日本道路、川田テクノロジーズ、ライト工業の3社にとどまった。資材コストや人件費の高騰などの影響で、経常利益は6社が前期割れとなり、利益面ではやや苦しい決算。

 特に道路舗装大手5社(NIPPO、前田道路、日本道路、東亜道路工業、世紀東急工業)については、日本道路以外の4社が減益となり、さらにこのうちの3社は2桁のマイナスと大幅な減益。利益面での苦戦が目立った。

 2020年3月期は、10社中8社が増収で、NIPPO、前田道路、東鉄工業、東亜道路工業、ライト工業の5社は増収増益の予想。一方で、利益面では減益が5社と、苦戦が続く企業もある。

土木工事業主要10社の2019年3月期(連結)の実績と2020年3月期の予想値 出典:各社の2019年3月期決算短信よりヒューマンタッチ総研が作成

電気設備は9社で増収の好調な結果に、コムシスと協和エクシオは飛躍

 電気設備工事業の主要10社の2019年3月期決算は、10社中9社で増収。うち7社が増収増益となっており、非常に好調な結果となった。なかでも、コムシスホールディングスと協和エクシオは、同業他社を経営統合したことが大きなプラスとなり、売上高、経常利益ともに2桁増の伸長となった。

 2020年3月期の業績予想については、10社全てが増収で7社が増収増益のため、全体的に成長が継続すると思われる。経営統合によるシナジー効果を狙うコムシスホールディングスと協和エクシオは、ともに売上高の2桁増としている。

電気設備工事業主要10社の2019年3月期(連結)の実績と2020年3月期の予想値 出典:各社の2019年3月期決算短信よりヒューマンタッチ総研が作成

管工事業は9社が増収、三機工業が大幅に伸長

 主に空調設備工事などを手掛ける管工事業の主要10社の2019年3月期決算は、10社中9社が増収。高砂熱学工業、三機工業、ダイダン、テクノ菱和の4社が増収増益で、良好な決算だった。業界3位の三機工業は産業空調を中心とした事業の拡大を受け、売上高が前期比24.8%増で、経常利益が前期比50.7%増と、大幅な増収増益を記録した。

 2020年3月期に関しては、10社中7社が増収で、高砂熱学工業、大気社、ダイダン、日比谷総合設備の4社が増収増益。しかし、利益面では5社が前期割れを予想しており、収益性の確保が課題となっている。

管工事業主要10社の2019年3月期(連結)の実績と2020年3月期の予想値 出典:各社の2019年3月期決算短信よりヒューマンタッチ総研が作成

プラントエンジニアリング業は、千代田化工以外は6社が2桁増益

 石油精製、化学、製鉄、発電などの製造設備の施工を手掛けるプラントエンジニアリング主要10社の2019年3月期決算は、10社中7社が増収増益。東芝プラントシステム、タクマ、メタウォーター、太平電業、新興プランテック、富士古河E&Cの6社の経常利益が前年比で2桁増となった。ただし、業界2位の千代田化工建設は米国の大型LNG(液化天然ガス)プロジェクトで、想定外のコスト増が発生したことに伴い、大幅な赤字を計上している。

 2020年3月期の業績予想は、千代田化工建設、栗田工業、タクマ、メタウォーター、太平電業の5社が増収増益を見込む。

プラントエンジニアリング業主要10社の2019年3月期(連結)の実績と2020年3月期の予想値 出典:各社の2019年3月期決算短信よりヒューマンタッチ総研が作成 ※栗田工業は、2020年3月期より会計基準を変更する予定のため、前期比の増減率を記載していない。新興プランテックは、2019年7月1日にJXエンジニアリングと経営統合するため、2020年3月期の連結業績予想については非開示

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