西日本最大の民設コンベンション施設2021年春開業、MICE開催需要取り込むプロジェクト

西日本鉄道は、西鉄グループ初となるという西日本最大規模の民設コンベンション施設「博多国際展示場&カンファレンスセンター」を福岡市博多区に建設、2021年春に開業を目指す。これにより、福岡市内で活発に開催されるMICEの需要を取り込んでいく考えだ。

» 2019年05月22日 07時30分 公開
[遠藤和宏BUILT]

 西日本鉄道は、西鉄グループ初となるという西日本最大規模の民設コンベンション施設「博多国際展示場&カンファレンスセンター」を福岡市博多区に建設、2021年春に開業する予定だ。

 2021年春開業予定の博多国際展示場&カンファレンスセンターは延床面積約1万8000平方メートル。博多駅から徒歩約13分、福岡空港からバスで約9分とアクセスに優れている。地上4階建てで、4階と3階がホールと控室を、2階が会議室を、1階が駐車場を備えた建築を予定している。4階ホールは天井高6メートルの無柱空間を有す上、設置予定の約3000平方メートルのホールは最大2分割(約2000平方メートルと約1000平方メートル)が可能。加えて、設営・撤去作業時には搬出入車両が会場内に乗り入れできる(4トン車×4台まで)利点を持つ。床面はリノリウム床タイル仕様を予定している。

 約3000平方メートルの3階ホールは天井高5メートル(梁下4.8メートル)の有柱空間で、最大6分割(各400平方メートル台)が可能。また、800平方メートル台、約1300平方メートルの分割利用もできるという。設営・撤去作業時には搬出入車両が会場前の荷さばき場まで乗り入れ可能(4トン車×2台まで)。床面はタイルカーペット仕様を想定している。用途・規模に応じて、フレキシブルに分割可能な両ホールに加えて、約40平方メートルから約200平方メートルの15の会議室を有しているため、大規模な展示会や会議、研修などさまざまなイベントに対応できる利点を持つ。

<strong>2021年春開業予定の「博多国際展示場&カンファレンスセンター」のイメージ図</strong>  2021年春開業予定の「博多国際展示場&カンファレンスセンター」のイメージ図 出展:西日本鉄道
<strong>天井高6メートルの無柱空間を持つ、広さ約3000平方メートルの4階ホール</strong> 天井高6メートルの無柱空間を持つ、広さ約3000平方メートルの4階ホール 出典:西日本鉄道
<strong>約40平方メートルから200平方メートルの広さの15の会議室</strong> 2階には約40平方メートルから200平方メートルの広さの15の会議室 出典:西日本鉄道

 建設地の福岡市はMICEが盛んな地域で、主要開催エリアであるウォータフロント地区の公設コンベンション施設で開催された展示会や会議などは2017年度実績で1000件以上、入場者数は200万人を超えている。また、同市では民間企業と協力してMICE誘致に積極的に取り組んでおり、今後もさらにMICE開催需要が高まることが期待されている。

 西日本鉄道は、博多国際展示場&カンファレンスセンターの博多駅と福岡に近いというアクセスの優位性や大規模催事に対応できる利点を生かし、MICE開催需要を取り込む意向だ。特に、福岡空港からのアクセスに優れていることから、国際会議の誘致につなげていきたい考えだ。なお、着工は2019年夏、開業は2021年春を予定している。

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