新日本空調は、低層の作業域を空調する大空間向けタスクゾーン省エネ空調「Air-Lo3(エアロスリー)」を新たに開発した。送風エネルギーを最大で40%以上も削減できると期待されている。
新日本空調は2019年3月、工場などの大空間向けタスクゾーン省エネ空調「Air-Lo3(エアロスリー)」を開発したと発表した。天井が高い大空間において、作業域となる低層のみを空調する方式を採用したことで、送風エネルギーを最大で40%以上削減できる。
Air-Lo3は、吹出口を新たに開発。非作業域となる上方からの空気の誘引を抑えつつ、水平方向の誘引を促進することで低層の作業域のみを空調する。吹出口には横吹出しタイプの「FD」と前方吹出しタイプの「FF」があり、供給風量はそれぞれ毎時1600立方メートルと毎時3600立方メートル。
吹出口はチャンバボックスを介してダクト接続できるため、新築工事だけでなく改修工事においても導入可能だ。
同社はAir-Lo3の省エネ効果を測るため、冷房運転実験を実施。作業域の高さを1.5メートルとして、約200W/m2(ワット毎平方メートル)の発熱体を設置し、室内代表6地点の垂直温度分布を測定した。その結果、床上+1.5メートルの作業域において非作業域よりも温度が低くなっていることを確認できたと報告している。
Air-Lo3は2019年4月から本格的に提供を開始する。工場や屋内展示場、倉庫、荷捌き所など、天井が高い大空間に幅広く適用できると見込んでいる。
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