ロボット市場では、大学での導入はまだ少なく、今回の実証実験は先進的な事例となる。キャンパスは私有地のため、これまで公道で不可能だった実験が実施でき、寮をホテル、事務室をオフィスなどに想定して、多様な角度からテストが行える。開発面においても、総合大学ゆえに各分野の研究者が在籍するので、多様な知見が活用できるメリットも見込まれる。
実証実験と教育・研究のロードマップでは、2019年度上期に「試験導入」と「研究の見える化」、同年下期に人とロボットの協業、コスト最適化、キャンパス管理仕様のそれぞれの「効果検証」と「学生の参画」。2020年度上期には次世代キャンパス管理モデル構築の「実用化」、ロボットの社会実装について、法律/心理/倫理/建築など多角的アプローチで研究に着手する。
2020年度下期には、キャンパスと社会の実装ガイドラインをとりまとめ、持続可能な社会の実現への貢献を果たす。三菱地所の吉田氏は、「海外から大勢の観光客が来日する2020東京五輪では、立命館大とのロボット技術の成果をお見せする場にしたい」と抱負を語った。
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