さらに、日建連主催の2017年度建築のITセミナー(2018年2月15日開催)において、BIM専門部会の活動報告「施工BIM実践の最新動向」の中で、施工LOD検討WG活動報告「BIM施工図実践のコツ」して、より具体的な「BIM施工図実践のヒント」15事例(P26〜p46)を纏め、公開したので、参考として頂きたい。
データの作り方を工夫して、モデルと2D図面の連動機能を生かすことについて考えてみる。
BIMは本来、全ての出力図面が連動するため、「変更に強い」ことが売りなのだが、そうは思われていないのが実情だ。
「変更に強いBIM」を実現するためには、モデルと出力図面の連動機能を生かすこと、言い換えるとモデルと連動しない2D追記を徹底的に排除することが必要になる。
例えばこの画面にあるフカシ部分の表記で、右側は、2D追記で線・文字・ハッチング・引き出し線を書き入れた為にモデル変更時に2D追記した部分が取り残されてしまう。
それに対して左側はBIM機能でフカシを表記しているため、変更に自動で追従することができる。
データの構成についても注意が必要だ。
現状では、印刷用図面の最終加工と、データを業者に渡すために、どこかのタイミングで2D図面をBIMから切り出している。ここで、気を付けなくてはならないことは、あまり早すぎる段階で、2D図面を切り出して加工することはすべきでないということだ。
早期のデータ連携の切り離しは、BIMデータと2Dデーターの関係性が切れ、その整合性確保にかえって手間が掛かってしまうことを理解する必要がある。
気が急くのをこらえて、整合確認の完了までは、2Dデータから出力する図面はあくまで参考図としての取り扱いに留め、BIMから出力した図面を正とする事をお勧めする。
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