今回の連載は、施工BIMを導入するに当たって、初心者、入門者の視点で、日建連BIM専門部会発行の各冊子を分かりやすく解説する事を念頭においた。また、広く世間に公開されている施工BIMに関する情報を鵜呑みにせず、施工BIMの実態を正しく冷静に見る視点や、施工BIMの今後の方向性や有るべき姿なども交えて解説する。これらの連載内容を今回「施工BIM活用の流儀」と名付けた。
本連載は、日本建設業連合会 BIM専門部会発行の各冊子を参照しながら、施工BIM導入のポイントを、初心者、入門者の視点で、分かりやすく解説することを念頭に置いている。
連載の第2回は、「日建連 BIM専門部会・施工LOD検討WG」(以下、施工LOD検討WG)が作成した「施工図のLODとBIM施工図への展開」の内容を「施工BIM活用の作法と塩梅」と題して、前後編で詳しく説明する。
前回の前編では、「施工図のLODとBIM施工図への展開」(上)の内容について、LODのあるべき形やBIM施工図についてポイントを絞って解説した。後編では、「施工図のLODとBIM施工図への展開(下)」をベースに、実践段階としてBIM施工図の事例や押さえておくべきヒントをレクチャーする。
WGでは、このような考え方に則って、実際のBIMモデルをWGメンバーで参照・確認しながら、コンクリート、鉄骨、敷地・外構、カーテンウォール、外装パネル(ALC、ECP、金属パネルなど)、壁(LGS壁)、天井、内装(床)、建具、タイル・石、空間の11種類について、各1シートでBIM施工図用LODを表現する「施工図のための情報入力シート」を作成した(「施工図のLODとBIM施工図への展開」(下)を参照)。
このシートは、3Dモデル図、2D図面、施工図用の必須入力項目(モデルと属性情報)、通常入力しない情報(モデルと属性情報)、必要に応じて追加する項目(モデルと属性情報)と備考から構成されている。
事例として、コンクリートと建具のシートを下記に掲載した。
また、これらのシートを「BIM施工図LOD早見表」としてA3の一覧表にまとめたので、参考として頂きたい。
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