撮影性能としては「1インチ 20MP CMOSセンサー」を搭載。メカニカルシャッターが、移動しながらの撮影でも“ローリングシャッター現象”のゆがみを防ぎ、マッピングや写真データの取得がシームレスに行える。高解像度性能により、飛行高度36m(メートル)で1cmの地上画素寸法(GSD)を実現している。
全てのレンズは、半径方向と接線方向のレンズゆがみが測定される厳しいキャリブレーション工程を経ている。この収集されたゆがみパラメーターは各画像のメタデータに保存し、後処理ソフトウェアで全てのユーザーが独自に調整可能とした。
電波の伝送システムには、Phantom 4 Pro V2.0より搭載している「OcuSync(オキュシンク)」により、ドローンとフライトコントローラーの安定した接続を実現。高い耐干渉性を備えたOcuSyncは、最大距離7km(日本は5km)まで720p動画を伝送できるなど、広域のマッピングに最適。最大飛行時間は約30分とし、バッテリー交換の必要もほとんど生じない。30分以上の飛行を要する測量エリアが広い場合でも、専用アプリ「GS RTK」のOperation Resumption機能により、バッテリーの交換後にミッションを自動再開することができる。
この「GS RTK」アプリには、これまでの飛行モードに加え、写真測量とウェイポイント飛行の2モードを搭載している。計画段階では、オーバーラップ率・高度・飛行速度・カメラパラメーターなどを調整しながら、自動マッピングと調査ワークフローを算出、ユーザーはドローンの飛行経路を選択することができる。これらのフライトプランは簡単に流用可能で、異なる時期に飛行した同経路のデータを収集し、現場の進行状況のチェックにも役立てることが可能だ。
また、オフィス内で飛行計画を立てる際にKML(キーホールマークアップ言語)ファイルとKMZファイルを直接読み込む機能のほか、全ての写真で露出を一定に保つ新しいシャッター優先モード、悪天候をパイロットに警告する強風アラームも実装している。
さらに、Phantom 4 RTKは「D-RTK 2モバイルステーション」と互換性を持ち、リアルタイム差分データをドローンに与え、正確な測量ソリューションを可能としている。モバイルステーションの堅牢な設計とOcuSync伝送システムにより、厳しい条件下でもcm単位の正確なデータ取得を実現した。
DJI エンタープライズ ヨーロッパのディレクター・Sunny Liao氏は、次のようにコメントする。「Phantom 4 RTKは、ドローンを測量やマッピング、測量調査などの業務で使用するユーザーの要求に満たすよう、マッピングや測量業界からのフィードバックをもとに設計した。DJIは、今後も需要の拡大と成長の可能性があるさまざまな業界へのイノベーションを強化するというコミットメントを、このソリューションで実証できると確信している」
発売時期は10月下旬を予定。全国のDJI Enterprise正規代理店を通して販売する。
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