インタビュー
» 2018年07月02日 06時00分 公開

スタートアップ企業インタビュー:海外の設計者集団Studio aiと提携、建築・内装・家具のスタートアップ「TOMOSU」 (3/4)

[石原忍,BUILT]

家具製作に特化した高い技術力の職人・製材マシンを保有

Studio ai architects・塚原氏

――フルオーダー家具の製作は

塚原 全国古民家再生協会に所属している私と大久保氏が、木材の流通日本一とされる岐阜県のヤマガタヤ産業役員の吉田香央里氏とかねてより接点があった。同社は、親交のあった家具製作の工場を事業継承という形でM&Aし、「板蔵ファクトリー」として再生させた。

 ここには、無垢材のひずみを防ぐ大型ホットプレス機など、他では見られない機械が多数あり、海外の高度で難解なデザインを具現化できる制作環境が整っている。また、職人も高い熟練の技術力を保有しているが、実力を最大に発揮できる案件が地方には少ないこともあり、見たことがないような複雑な設計・デザインなどは職人魂をくすぐることになるだろう。

大久保 当社のサービスに対して、板蔵ファクトリーの賛同を得ることができ、協業する体制を敷くことが可能になった。協業のメリットは複数あり、ファクトリーには熟練された職人を数多く抱えているため、伝統技術を用い丁寧な仕上りが期待できることと、供給面での安定が見込める2つがある。また、代表の吉田さんと役員の工場長との息はぴったりで、2人の熱意や前向きな意思をプロジェクト内で共有できるだけでもありがたい。

板蔵ファクトリー 提供:板蔵ファクトリー

――内装分野へ参入したワケ

大久保 純粋に家具の製造販売だけでは、資金力の面でスピード感を得られるかが疑問だった。家具だけではなく、オフィスや店舗の内装工事といった建築分野にも広げた方が安定感・スピード感を持って、次のステップに進める経営基盤を作れると思った。

 また、TOMOSUの運営会社が電気設備会社ということもあり、20年間の経験と、工務店との連携など、「作り手とのつながり」が既にあることと、日本国内でも設計・施工の実績がある塚原氏がデザインも含め、チームに加入してくれたことで内装工事への参入を決めた。

 内装部分での強みとしては、国内外で実績ある塚原氏をはじめ、Studio ai architectsの方々がデザインを担ってくれるということと、一般的に請求に上乗せされやすく、不透明な設備部分での見積もりも、設備会社が運営しているからこそ明瞭にすることができ、他社に負けずユーザーに沿った施工金額の提案が可能な点がある。

サービスローンチ時のデザインメンバー。左から宮川剛氏、ルイス・リム氏、パブロ・アラバウ氏 提供:TakeshiMiyakawaDesign、Studio ai architects
海外内装・インテリア実績「Eberjey New York」 提供:Studio ai architects

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