国土交通省は2018年5月22日、自動車の地域別ナンバープレートに、フルカラーの図柄を入れた新デザインを決定したと発表した。2018年10月から交付が開始されるため、地域の風景や観光名所のイラストが描かれたナンバーの車が、秋には街中を走る姿を目にすることができる。
国交省では、ナンバープレートを走る広告塔として着目し、地域版に先行して2017年には、2019年ラグビーワールドカップ、2020年東京オリンピック・パラリンピックの機運を盛り上げるため、両大会の特別仕様ナンバープレートの交付をスタート。
地方版のナンバープレートが導入されるのは、全国41の地域。地域・観光振興を目的に、2017年9月に導入を希望する地域と図柄の申し込みを受け付けた。従来は、地域の登録自動車数が10万台を超えていることが条件だったがこれを緩和。対象地域内に複数の自治体があり、登録自動車数がおおむね5万台を超え、地域名に一定の知名度があれば認めることにした。
ナンバープレートの新デザインは、各地域の名産や名所などを表すイラストがあしらわれる。一例を挙げると、「岩手」は銀河鉄道の夜、「仙台」は伊達政宗公と仙台七夕まつり、「世田谷」は多摩川とサギソウ、「金沢」は雪つり・梅鉢紋、「滋賀」は琵琶湖、「福山」は広島東洋カープ、「熊本」はくまモン、「鹿児島」は桜島など。
地域版ナンバープレートには、寄付金付きとなしがあり、寄付金の額は1000円以上で、各地域の交通改善や観光振興などに充てられる。寄付は任意で、寄付金なしの場合は、図柄がモノクロとなる。
普通自動車と軽自動車は、区別を明確にするため、軽自動車には黄色の縁取りが入る。タクシーやバスで使われる緑地に白文字の事業用ナンバーは、緑色の縁取りとなる。
また、ナンバーに表示できる地域名を増やして欲しいとのニーズが高まっていることを受け、新たに17の地域名を追加する。新たに加わる地域は、北海道が「知床」「苫小牧」、東北が「弘前」「白河」、関東が「松戸」「市川」「船橋」「市原」「江東」「葛飾」「板橋」、北陸信越が「上越」、中部が「伊勢志摩」「四日市」、近畿が「飛鳥」、中国が「出雲」、四国が「高松」。交付は2020年度からの予定。
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