通販大手のジャパネットホールディングスが、サッカーJリーグ「V・ファーレン長崎」のホームグラウンドを建設する。計画地は、長崎県長崎市の三菱重工業の工場跡地で、スタジアムを中心に、ホテル、公園、オフィス、マンション、マーケットの各施設と一体的に開発する。
三菱重工業が長崎県長崎市幸町に保有する長崎造船所 幸町工場跡地の活用で2018年4月26日、佐世保市に本社を置く、「ジャパネットたかた」で知られるジャパネットホールディングス(以下、ジャパネット)が優先交渉権を獲得したことが明らかになった。
既に土地取引に関する基本協定書を締結しており、今後は売買契約締結に向け、具体的な検討を進めていく。
ジャパネットが示す初期プランは、工場跡地に街の核となる2万3000席を擁するスタジアムを建設。ジャパネット子会社でJ1「V・ファーレン長崎」のホームグラウンドとする見通し。
跡地は、市内中心では希少な平らな土地で、JR長崎駅からも近く、2022年度には九州新幹線西九州ルートの整備も進められている好立地。スタジアム周囲には、国内初の300室を備えたスタジアムビューホテル、スタジアムパーク、長崎一高い300戸のタワーマンション、ビジネス拠点にふさわしいオフィス、地元密着のマーケットも整備する。
6施設には、スポーツパーク、街の公園、コミュニティースペースの3つの機能を持たせ、南北で異なる都市軸の結節点として、県内の新たなランドマークとなることを目指すという。
事業主体はジャパネットで、世界80カ国300拠点で総合不動産サービスを提供しているJLL・JLLモールマネジメントが総合プロデュースの代表企業を担当する。スタジアムの設計は竹中工務店が手掛けることが決まっている。竣工は2023年の予定。
幸町工場の敷地面積は約7ha(ヘクタール)で、三菱重工業の特殊機械、舶用大型エンジン用の過給機(MET)の生産拠点だった。工場再編に伴い、社内に跡地活用検討会を設置し、県・市も交え、機能移転後の活用方法について協議されてきた。2017年4月から事業計画案を募集し、これにジャパネットが応札。2018年2月にはV・ファーレン長崎の高田明社長(ジャパネットたかた前社長)が市長に新スタジアム建設を表明していた。
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