隈研吾建築都市設計事務所、HPの3Dプリンタでファブリックのオブジェ製作(2/2 ページ)

» 2018年05月01日 06時00分 公開
[石原忍BUILT]
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複雑な形状でも造形できる強みで、人の動作と時間を形に――。

 後藤映則氏は、自身が考案した3Dプリントを使った映像作品「toki-」シリーズを説明した。人間の歩行動作の輪郭を2次元化し、この輪郭をCGでドーナツ型に連続させ、メッシュ状の形にして、DMM.makeの協力のもと3Dプリンタで出力。立体的な出力物は、回転させてプロジェクターで光を当てると、人の歩く姿が浮かび上がる仕組み。

手前左がバレエダンサーの動きを立体化させた作品。後ろのモニターに映っているのが光を投射した際の映像=25日、DMM本社 (クリックで拡大)

 ほかに、同様の作法で、バレエダンサーの動きのモーフィング、博物館の土偶を3Dスキャンして体内に赤子を映し出した作品、数字に時間を与えて動かした美術館での展示品などを披露した。

 後藤氏は「3Dスキャンでは、スポーツ選手の動きも取り込めるので、間近に迫る東京五輪に合わせて、アスリートをテーマにした特大サイズの製作に取り組んでみたい。ぜひスポンサーになって頂ける方を募集している」と次の展開を語った。

 会場では、「HP Jet Fusion 3D」による造形物が多数展示され、ドローンや製造業での部品製造にも利用できることを提案した。

隈研吾建築都市設計事務所が手掛けた作品の3Dミニチュア (クリックで拡大)
「HP Jet Fusion 3D」で出力したドローン (クリックで拡大)
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