ヘルメットとシャツで作業員の安全管理、建設現場向けウェアラブル:現場管理(2/2 ページ)
展示したもう1つのサービスが、パナソニックと共同開発を進めている着衣型ウェアラブルサービスだ。ミツフジが開発している特殊な導電繊維を織り込んだシャツを、加速度、ジャイロセンサーなどを内蔵するトランスミッターを利用し、作業員の心電波形などの情報取得する。このデータをスマートフォンを通じて、クラウドサーバー上に集積する。
着衣型のウェアラブルシャツとトランスミッター(クリックで拡大)
集めたデータから特殊なアルゴリズムを利用し、心拍数や呼吸数、体位、ストレスの度合などを算出する。こうした作業員の健康状態を見える化することで、安全管理などに活用できる。睡眠状態などを確認することも可能だ。
電車やバスなどの運輸業から、居眠り運転対策として引き合いがある他、建設現場やプラントなどの作業員の健康管理に活用したいという声もあるという。現在実証を進めている段階で、2017年度中に販売を開始する予定だ。
- 現場の心と体の疲労を「見える化」、労働災害を未然防止
建設作業現場における作業員の健康管理の重要性が高まっている。しかし、こうした健康管理は朝の朝礼や自己申告で確認を行うのが一般的で、客観的な評価を行いにくい。こうした課題に向けて、安藤ハザマとTAOS研究所は建設作業員の生態データなどから身体的・精神的疲労をリアルタイムに評価できるシステム「バイタルアイ」を開発した。労働災害の未然防止に役立てる。
- 「着る」生体センサー、現場作業者の安全管理に活用
現場作業者の健康・安全管理の効率化に向け、ウェアラブル端末を活用するサービスが続々と登場している。東レは着用型の生体センサーを利用した「hitoe 作業者みまもりサービス」の提供を開始した。遠隔地からリアルタイムに作業者の心拍数や心理的安定度、転倒の有無などを確認できるサービスだ。
- 既に100社が導入、ブラザー工業のウェアラブル端末が製造現場に支持される理由
ブラザー工業は「第2回 ウェアラブルEXPO」において、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)「エアスカウター」を出展。新たに建築現場など屋外環境を想定したタフコンセプトモデルを初めて出展した。
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