6軸モーションで建機操縦を体感して習得 電動シリンダー採用したSIMVRで高出力と俊敏な動き第9回 JAPAN BUILD TOKYO(1/2 ページ)

WIZAPPLYは、建機の操縦をリアルに体感できる6軸モーションのVRシミュレーターを提供している。電動シリンダーを採用し、操作に応じた素早いレスポンスを可能にしている。

» 2025年04月21日 08時44分 公開
[川本鉄馬BUILT]

 WIZAPPLY(ウィザプライ)は、「第9回 JAPAN BUILD TOKYO−建築の先端技術展−」(会期:2024年12月11〜13日、東京ビッグサイト)で、6軸VRモーションシミュレーターの「SIMVR MASSIVE(シンバ マッシブ)」と建設DX向けモーションシミュレーターの「SIMVR CS PRO」を出品した。電動シリンダーによる優れたレスポンスが体感できるライドマシンで、建機操作時のリアルな感覚が体験できる。

リアルな体感にはパワフルで素早いレスポンスが必要

WIZAPPLYの展示ブース全景。6軸と4軸、2機のモーションベースを展示 WIZAPPLYの展示ブース全景。6軸と4軸、2機のモーションベースを展示 写真は全て筆者撮影

 WIZAPPLYは、エンタテイメントや住宅、防衛などの分野でVRシミュレーション環境を提供している。今展では建機の運転をリアルに体感できる6軸と4軸の2種類のモーションベース(操縦時の動きや振動などを再現する装置)による運転トレーニングのデモを紹介した。

 6軸はPitch、Roll、Yawの回転軸とSurge、Sway、Heave移動軸の計6つによる表現力を実現。モニターや実機パーツも装着できる幅広い拡張性を備えている。100ボルト家庭用電源で駆動するため設置工事や難しいメンテナンスも必要としない。

 稼働には低遅延の電動シリンダーを使っている。ハンドルやべダルなどの操作装置とシート、モニターに加え操作する人を乗せた状態のモーションベースは、それだけでかなりの重さになる。リアルな感覚が得られるレベルで動かすには、シリンダーにもそれなりのパワーと俊敏さが求められる。

 一般的に、重量物を動かすには電動よりも油圧タイプのシリンダーが用いられることが多い。しかし、運転シミュレーションのようにリアルな運転感覚は油圧シリンダーの反応スピードでは実現できない。

 シミュレーション時に没入するには、操作や反応に俊敏に動くシリンダーが必要だ。WIZAPPLYのモーションベースでは、実現のためにパワーと素早いレスポンスを兼ね備えた高出力の電動シリンダーが使われている。

電動6軸モーションの「SIMVR MASSIVE」で運転シミュレーションのデモを披露するWIZAPPLYの亀卦川大河氏 電動6軸モーションの「SIMVR MASSIVE」で運転シミュレーションのデモを披露するWIZAPPLYの亀卦川大河氏
電動6軸シリンダーを採用したモーションベースのシリンダー部分。高出力と素早い反応を両立 電動6軸シリンダーを採用したモーションベースのシリンダー部分。高出力と素早い反応を両立
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.