三菱総合研究所、日立製作所、NTTデータの3社が取り組む今回の事業は、経済産業省の「平成27年度 わが国経済社会の情報化・サービス化にかかわる基盤整備(水道事業におけるCPS実装のための調査研究)」の報告書を踏まえて推進するもの。推進に対しては事業を2つに分け、テーマ1を「社会インフラCPS/IoT推進マネジメント事業および他の社会インフラへの展開可能性調査」として三菱総合研究所が推進し、テーマ2を「水道CPS/IoT実証事業の実施」として、日立製作所およびNTTデータが推進する。
社会インフラ分野の中でも、地方自治体が経営する水道事業、特に給水人口が5万人以下の水道事業体において設備老朽化や人手不足は深刻である。既存の資産と情報(データ)を活用して水道インフラの最適化や維持管理の効率化を図ることが求められている。
2016年度の取り組みとしては、水道事業におけるCPS/IoT活用の在り方や、必要となるルール、対処すべき課題などを検討してきたことを踏まえ、今後の「水道事業の広域化」も見据えつつ、水道事業にCPS/IoTを実装するための枠組みと、実現に向けたロードマップを議論する。その議論を踏まえ、水道事業においてCPS/IoT活用の具体的なシナリオを実証し、水道事業に限らない社会インフラ分野全般におけるCPS/IoT活用の有効性などを検証するとしている。
また、CPS/IoT活用で懸念されているセキュリティ問題についても、想定されるリスクとその対処方法などを併せて検証する。これらを通じて、社会インフラにおけるCPS/IoT活用のための基盤を整備し、CPS/IoTを活用した社会システム実現を推進する方針である。
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