100種超の地図で現場を可視化、はんぽさきの地図アプリ 通信圏外でも道路巡視や災害対応を支援メンテナンス・レジリエンス2026(1/3 ページ)

はんぽさきは、100種以上の背景地図を搭載し、現在地や移動軌跡、現場写真をリアルタイムに共有できる地図アプリ「LivMap」を提供している。通信圏外でも地図の閲覧や記録が可能で、道路巡視や除雪業務、災害対応などへの導入が広がっている。

» 2026年08月20日 18時33分 公開
[加藤泰朗BUILT]

 はんぽさきは、「メンテナンス・レジリエンス2026」(会期:2026年7月15〜17日、東京ビッグサイト)の構成展「第20回 インフラ検査・維持管理・更新展」に出展した。ブースでは、設備管理、現地調査や点検、災害対応など、地図を使うフィールド業務の情報共有を支援する「LivMap(リブマップ)」を実機デモや導入事例とともに紹介した。

はんぽさきの展示ブース。道路や森林、不動産の管理から除雪業務、災害対応など、多様な用途を紹介 はんぽさきの展示ブース。道路や森林、不動産の管理から除雪業務、災害対応など、多様な用途を紹介 写真は全て筆者撮影

船舶向けアプリから生まれた共有地図「LivMap」

 はんぽさきは、GIS(地理情報システム)を活用し、地理情報の共有を軸にフィールド業務のDXを支援するスタートアップ企業だ。2020年に設立し、地理情報を管理/共有するアプリ開発に加え、利用者が保有する紙地図やPDF、GISデータを、LivMapで使える背景地図として整備するサービスも手掛ける。

 事業の出発点となったのは、漁業者向けに開発した船舶ナビゲーションアプリ「umico(ウミコ)」だった。担当者によると、船舶分野では位置情報の共有や水深を示す等深線などの専門地図の利用に、専用機器が使われることが多く、導入コストが高額だった。そこで、スマートフォンなどを使って船舶の現在位置や航跡、地点情報、専門地図を仲間と共有できる仕組みを開発した。

 アプリ提供を進める中で、位置や移動経路、現場情報を専門地図上で共有したいという需要が、道路管理や林業、災害対応など、陸上のさまざまな業務にも存在することが分かった。そこで特定業界に限定せず、地図を使うフィールド業務全般に対応する共有地図としてLivMapを開発し、2024年6月に正式サービスを開始した。

現在地や移動軌跡、現場写真を地図上に集約

 LivMapはスマホやタブレットにインストールして使うアプリだ。事務所での管理者の使用を想定して、PC向けのWeb版も用意している。

 位置情報や現場記録は誰にでも公開されるのではなく、「ワークスペース」と呼ぶグループ単位で共有する。メンバーが位置共有を開始すると、ワークスペース内で現在地を確認でき、移動経路は軌跡として記録される。移動中に気になる箇所があれば、その地点に写真やメモを登録することも可能だ。

 道路巡視中に道路の損傷や設備の異常を発見した際、その位置や現場の状況をワークスペース内で共有できる。「ワークスペースの参加人数に上限は設けていないが、部署や業務ごとに分けた方が運用しやすい」と担当者は話す。

LivMapの機能を紹介する説明パネル。位置や写真、作業ログを地図上で共有し、通信圏外での利用にも対応する LivMapの機能を紹介する説明パネル。位置や写真、作業ログを地図上で共有し、通信圏外での利用にも対応する
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