ホーシンは、インフラ老朽化と建設現場の労災事故に関する意識を調査した。その結果、国民の74%がインフラ老朽化に不安を抱き、80%が「復旧スピードの倍速化」を求めている実態が判明。一方で、建設業で労働災害が起きる最大要因は「工期短縮による焦り」と認識されている。「早く直してほしい」という社会の切実な願いと、「焦りが事故を招く」という現場の危機の二律背反が存在することが分かった。
建設用資材の製造販売を行うホーシンは、全国の男女300人を対象に、インフラ老朽化や建設現場の労災事故などに関する意識調査を実施し、その結果を2026年2月27日に公表した。
調査結果によると、日本の道路や水道、橋などの老朽化に対し、74.3%が不安を感じており、復旧スピードを今の半分にできる技術を国民の80.0%が「社会に必要」と回答した。生活に直結するインフラメンテナンスの迅速化は、今や国民的な総意となっている。
厚生労働省の最新発表によると、建設業の死亡事故者数は2023年に一度減少したものの、令和6(2024)年確定値では再び増加に転じている(出典:厚生労働省「令和6年 労働災害発生状況(確定値)」)。
本調査で事故原因の1位に挙げられたのは「工期の短縮による焦り」で、全体の43.33%に上った。「安全機材の不足(10.67%)」を挙げる声の約4倍で、構造的な「時間の不足」が現場の命を脅かす真因にあることが浮き彫りになった。
さらに深刻なのは業界イメージの固定化で、10代、30代、50代の女性の100%(全員)が「若手がスマートに働いている姿を想像できない」と答えた。業界全体のDXが進んでいるにもかかわらず、その恩恵やイメージが社会に届いていない現実が分かった。
ホーシンは「急がなければならない、しかし焦れば事故が起きる」という現場の矛盾に対し、独自の製品設計と技術を掛け合わせ、「軽量化」「省力化」「安全化」の3つの柱で建設業界のアップデートを推進する。
軽量化では、従来の重機作業を必要とした大型資材について、強度は保持しつつ軽量な素材へと転換。重機の搬入待ちや配置換えの手間を省き、人力でスピーディーに扱える機材を提供することで、実施工時間を短縮。国民が求める「復旧スピード」を実現しつつ、現場から事故の元凶である「時間不足による焦り」を物理的に排除する。
省力化では、熟練工の勘や経験に頼りすぎない、作業性の簡素化を徹底。専門知識がなくても「迷わず/間違えず」に設置できる省力化機材で、人手不足を補うとともに、作業ミスそのものを構造的に防ぐ。
安全化では、「注意を払う」という個人の意識に依存するのではなく、物理的に危険を遮断する資材で、不注意が事故に直結しない「安全が仕組みで守られる現場」を構築する。
調査期間:2026年1月30日
調査対象:全国、18歳以上65歳以下の男女300人
調査方法:インターネット調査(単純集計)
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