鴻池組と日本コンピュータシステムは、山間部の工事や未供用道路、大規模工場など、地図データに収録されていない場所でも、図面を重ね合わせたオリジナルマップを活用し、スムーズにナビするアプリを開発した。外国人作業者の利用も見据え、10言語に対応している。
鴻池組と日本コンピュータシステム(NCS)は2026年3月25日、市販のカーナビゲーションシステムで案内が困難なエリアに対応したスマートフォン向け10言語対応ナビゲーションアプリ「MAPiNAVi(マピナビ)」を開発したと発表した。
建設現場では、新規に入場する協力会社の作業員から、「構内で迷ってしまう」「危険エリアに誤進入してしまう」「現場特有の安全ルールを十分理解できていない」といった声が上がっていた。また、近年は外国人作業員の増加により、言語の違いによる情報伝達の難しさも顕在化していり。
こうした背景を踏まえ、鴻池組とNCSは「構内のスムーズな誘導」「現場入場者の安全確保」「現場毎の安全ルールの確認」を目的にアプリを共同開発するに至った。
既に稼働中の現場で実証実験を行い、市販のナビに対応しない場所でもアプリが適切に動作することを確認した。
アプリでは、現場で作成している案内図や仮設計画図のオリジナルマップを国土地理院の地図に重ねて、ルートを設定。オリジナルマップを活用し、工事中の道路、仮設道路、山間部/造成地、広大な工事構内など、市販ナビでは案内できないエリアへの誘導が実現する。
特別な専用機器は不要で、一般的なスマートフォンで使える。アプリをインストールし、現場から受け取ったIDとパスワードを入力することで、現場到着から目的地への誘導をスムーズに行える。
ナビゲーション中に設定ルートから外れると、即座に警告を表示。危険区域への誤進入を防ぎ、構内交通の安全を確保できる。現場職員は来場中のユーザーの位置を把握可能で、監視や誘導の負担軽減に寄与する。
安全機能では、現場ごとに異なる「特別注意事項」を確認しなければ、ナビゲーションが始まらない仕組みを採用。新規入場者は、立入禁止区域、重機稼働エリア、一方通行ルールなどの現場特有の安全指示を事前に確認した上で入場し、安全情報の「伝えたつもり」「聞いていない」といったリスク低減につながる。なお、2回目以降の確認は任意で選択できる。
外国人作業員に対しても、10言語に対応。母国語で、ナビゲーション案内、安全注意事項、警告表示を確認し、言語の壁による誤解を防ぐ。
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