3.11から15年、職人不足で災害時の復旧困難が6割超 8割が賃上げでも採用改善せず調査レポート(2/2 ページ)

» 2026年03月17日 09時00分 公開
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3.11から15年が経過した現在、「大規模災害時の復旧は困難」と6割が回答

 また、現在のペースで職人減少が続いた場合、10年後の事業継続が難しいと回答した企業は3社に2社にあたる71.2%となった。一企業の業績課題にとどまらず、建設産業の持続可能性そのものへの影響が懸念される。

現在のペースで職人減少が続いた場合、10年後の事業継続が可能か 現在のペースで職人減少が続いた場合、10年後の事業継続が可能か 出典:ワールドコーポレーションプレスリリース

 こうした人材構造の変化を踏まえ、大規模災害発生時の復旧対応について質問したところ、62.5%が「ほぼ対応できない」「対応できない可能性が高い」と答えた。建設業は道路や橋梁(きょうりょう)、住宅、ライフラインなどの復旧を担う基幹産業のため、担い手不足が復旧の初動や対応規模に影響が及び、地域インフラの回復力にも影響する可能性がある。

現在の人員で大規模災害発生時の復旧対応が可能か 現在の人員で大規模災害発生時の復旧対応が可能か 出典:ワールドコーポレーションプレスリリース

 ワールドコーポレーションでは今回の調査を受け、職人の若手不足と熟練の大量引退が同時に進行する中で、施工体制の持続性や災害対応力の確保が業界全体の課題となっている実態が明らかになったとコメント。

 グループ内の一般社団法人の「全国建設人材協会(全建)」は、建設業界に携わる企業や団体、事業主が参画する業界横断組織として、建設技能者(職人)の担い手不足の解消と労働環境改善に取り組んでいる。厚生労働大臣の許可を取得した数少ない「建設業務 有料職業紹介事業」を通じ、求職者と企業の適切なマッチングを推進するとともに、若年層の就業促進や雇用の安定化に向けた取り組みを進めている。

 2025年11月からは建設特化型のダイレクトリクルーティングサービス「職人スカウト」を開始。従来の待ちの採用ではなく、若手人材へ直接アプローチできる機会を創出することで、「採用のミスマッチ」の解消を加速させている。

調査概要

 調査期間:2026年2月6〜7日

 調査対象:建設業従事者の経営者、役員、管理職

 調査方法:インターネット調査

 有効回答数:600サンプル

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