建設現場の造形技術での革命が、セメントを使った3Dプリンティング技術だ。手作業で時間を要する施工をプリンタによる自動積層で効率化し、工期の大幅な短縮を実現する。
先立つこと西尾レントオールは、2025年11月に建設用3Dプリンタ「Polyuse One(ポリウスワン)」のレンタルを開始。Polyuse One本体のみの「ニアサイト方式」と、製作スペースも貸し出して場所を用意する必要のない「オフサイト方式」の2種類の形態を用意している。
プリンタは国内メーカーPolyuseの専用機で、NETISにも登録されている(KT-230174-VE)。大型の脚部フレームとガントリー構造を備え、形状に合わせた滑らかな積層を可能とする。実例としては、L型擁壁、折れ曲がり箇所用水路の側溝、擬石模様型ブロックなどがあり、複雑形状でも型枠不要で短期間に仕上げられる。必要電源は三相200Vまたは単相200Vに対応し、現場設備に合わせて運用できる。
3Dプリンティングのメリットは、型枠作業が不要となり、熟練技能に頼らず少人数で施工できる点にある。サステナビリティーの面では、材料ロスの低減や型枠廃材の削減に貢献する。さらに、設計データを基にした自由な形状の構造物が製作できる点も挙げられる。
こうした利点から、Polyuse Oneは建設現場が抱える人手不足や工期短縮、環境配慮といった課題を同時に解決する新しい選択肢となっているという。
ミライ建機ランドは、建設業の「未来」が単なる技術の進化や高度化だけではないことを証明した。チルトローテーターやニュースコーピオンGDXといった建機技術は、現場の効率化と安全性に貢献する。また、3Dプリンティングは施工そのものの概念を塗り替える可能性を秘めている。そうした技術は、車椅子ユーザーの操作体験にみられたように、社会の多様性を包摂する意味合いもある。
西尾レントオールが今回のイベントで掲げた「子ども達の感動体験」は、未来の建設業を支える担い手の確保や業界のイメージ向上に確実につながるだろう。ミライ建機ランドは、巨大な建機が精密に動く圧巻のデモンストレーションや遠隔操縦の体験などを通じ、経済活動の基盤整備を担う建設業が、その重要な役割を一般社会に魅せた感動的なショーケースとなったといえるだろう。
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