三井不動産が愛知県一宮市で建設を進めていた物流施設「三井不動産ロジスティクスパーク一宮」が竣工した。設計・施工は矢作建設工業で、規模は4階建て延べ床面積6.6万平方メートル。外観は一部を突出させ、外壁色と違うカラーとし、内装には地場生産の尾州織物クロスを仕上げに採用した。
三井不動産は2025年6月2日、愛知県一宮市で開発を進めていた「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)一宮」が2025年5月31日に竣工したと発表した。
建物規模はS造4階建て、延べ床面積は6万5908.99平方メートル。設計・施工は矢作建設工業が担当した。
外装は施設南側2〜3階の外壁を一部突出させ、外壁色を他と切り替えるとともに、連装窓や換気口のガラリで水平方向の広がりを強調した意匠とした。
エントランスホールは、地域の素材で来訪者を暖かく迎え入れる空間として設計。柔らかな光を拡散する光膜天井を設置し、仕上げには古くから織物の産地として知られる一宮市で生産された尾州織物クロスを採用した。
所在地は、愛知県一宮市萩原町林野字天田32番1で、敷地面積は3万757.9平方メートル。名神高速道路の一宮西ICや東海北陸自動車道の一宮稲沢北ICに近接し、首都圏・関西圏への広域配送に対応する。県内の南北を横断する西尾張中央道に面しているため、名古屋市内への配送もスムーズで、、「物流の2024年問題」の解決策の一つ「中継輸送」の拠点としても利用可能な好立地に位置する。
最寄り駅の名古屋鉄道尾西線「苅安賀(かりやすか)」駅からも徒歩9分と、従業員の通勤利便性も優れている。
トラックが上層階に直接アクセスできるスロープ方式を採用し、1〜2階倉庫は3.0トン/平方メートルの床荷重に対応する。2階トラックバースは低床バースで、フォークリフトが自由にトラックバースと倉庫内を行き来する。
3階には従業員用のラウンジを設置し、ソファ席やリクライニングチェア、カウンター席などに加えて、個室の会議スペースも用意した。曲面天井や小上がりを設けることで、従業員がリラックスした状態で快適に休憩ができる。
環境配慮の面では、屋上に約542キロワット(kW)の太陽光パネルを設置し、館内での消費を予定。DBJ Green Building 認証(4つ星)やNearly ZEB認証の取得も計画している。
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