日本気象は、建設/土木業界向けの気象情報システム「お天気クラウド」を大幅改修し、提供を開始した。熱中症対策や風水害、地震災害のBCP対策などに活用でき、現場の安全管理と作業効率化を支援する。
日本気象は2025年6月2日、建設/土木業界向けの気象情報システム「お天気クラウド」を大幅改修し、新システムとして提供開始した。風水害や熱中症対策、地震災害のBCP対策などに活用でき、現場の安全管理と作業効率化を支援する。今回の刷新により、物流業界やプラントなど施設管理のBCP対策にも対応した。
お天気クラウドは2012年に提供を開始し、国土交通省のNETISにも登録されている。マップベースのメイン画像で多様な防災情報を表示し、登録地点の降水、風、発雷、熱中症、台風、降雪などの予測情報を最大10日先まで提供。報告書に掲載しやすいダッシュボード形式を採用し、気象データ管理を効率化する。
今回の刷新では、建設/土木分野のニーズに対応し、提供情報や現場管理機能を拡充した他、直感的なユーザーインタフェース(UI)の実装で操作性を向上させた。
また、2025年6月1日施行の労働安全衛生規則改正に対応し、WBGT値予報やアラートメール配信など熱中症対策機能を拡充。雨、雷、強風などの急変に対応するアラート機能も用意し、登録地点で基準を超える予測があった場合や気象庁の防災情報発表時に通知する。現場サイネージに活用できる専用Web画面も提供。さらに、登録地点の過去の気象データを1年以上さかのぼって検索が可能とした。
道路工事や河川工事、橋梁(きょうりょう)工事など多様な工種に対応する高精度の気象予測を提供するため、キキクルや河川洪水予報、降雪量予測、視程予測などを新たに追加。洪水や津波の浸水想定区域、土砂災害警戒区域、震度情報なども反映し、企業のBCP対策を支援する。登録地点ごとの台風襲来予測や地震の震度情報の分析機能も提供し、初動体制の構築を支援する。
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