エヌ・シー・エヌはこれまで、独自の「SE構法」を核に木造建築の構造計算、省エネ設計などを手掛けてきた。SE構法は従来、鉄骨造やRC造で主流だったラーメン構法を木造住宅に取り入れた木造建築システムで、軸組部分に高精度な構造用集成材、接合部には独自開発の高強度なSE金物を使用することで、高い構造強度を実現する。
ネットワークの会員は、SE構法登録施工店かつSE構法での非住宅木造の実績を持ち、施工品質や特定建設業許可、資格者の配置体制など独自の基準クリア。36社で北海道から沖縄までをカバーする施工体制を確保した。
活動開始以降は、クライアントや設計事務所、ゼネコンからなどの大規模木造工事に関する問い合わせに対して、最適な「総合請負パートナー」や「専門請負パートナー」を選定してマッチングする。
ネットワークに参画した施工業者はこれまで、SE構法により、学校、店舗、福祉施設などさまざまな大規模木造建築の建設を手掛けてきた。
長野県軽井沢町の高校(延べ床面積1期工事:2162平方メートル、2期工事:792平方メートル)では新津組が施工を担当。大分県日田市の無印良品店舗(同2625平方メートル)は施工をMUJI HOUSEが、木工事をFDMが施工した。
広島県庄原市の福祉施設(延べ床面積3329平方メートル)は、ゼネコンの依頼を受けてセブン工業が木工事を担当。また、福井県永平寺町の店舗併設倉庫では湾曲集成材の特殊加工を翠豊が担当するなど、高度な木材加工技術の実績もある。
ネットワークの役割分担は、SE構法による構造設計や省エネ/ZEB認証など環境設計、資材供給をエヌ・シー・エヌが担う。施工はネットワークに参画する建設会社が担当し、品質担保を目的に瑕疵保険加入を必須としている。
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