BIM×FMを実現する統合FMプラットフォーム「FM-Integration」の実力と実例BIM×FMで本格化する建設生産プロセス変革(7)(1/3 ページ)

本連載では、FMとデジタル情報に軸足を置き、建物/施設の運営や維持管理分野でのデジタル情報の活用について、JFMAの「BIM・FM研究部会」に所属する部会員が交代で執筆していく。今回は、FMシステムが統合FMプラットフォームで実現するBIM×FMと具体例を紹介する。

» 2025年05月19日 10時00分 公開

 FMシステムは、構造計算ソフトウェアの開発/販売を手掛ける構造システムが率いる「構造システム・グループ」の一員として、2008年11月に設立されました。ファシリティマネジメント(FM=施設管理)に特化したソフトウェアを開発し、これまでに培ったFMやCAD、データベース技術を生かして、建物や施設の管理・運用を支援するシステムを提供しています。

 本稿では、FMシステムが開発した統合FMプラットフォーム「FM-Integration(エフエム インテグレーション)」を用いたBIM×FMソリューションの実力と具体的な活用事例を紹介します。

統合FMプラットフォームとは

 統合FMプラットフォームは、施設に関するさまざまな情報を統合し、ライフサイクルマネジメントを支援するITソリューションです。統合データベースを中心に、BIMや図面管理、長期修繕計画、点検管理、保全管理などの機能を連携させることで、施設管理業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現します。

 FMシステムが提供する統合FMプラットフォームのFM-Integrationは、施設管理に必要なデータを一元化し、BIMデータや図面データと連携することで、建物や設備の維持管理を効率的に行えるよう設計されています。FM-Integrationのデータ連携と機能一覧は、以下の図に示します。

FM-Integrationのデータ連携と機能連携図 FM-Integrationのデータ連携と機能連携図 筆者提供

 施設管理では、建物や設備、工事情報だけでなく、BIMデータや図面データの活用が重要です。統合FMプラットフォームは、それらの情報を統合し、維持保全業務に役立てることができます。

 主な特徴は下記の通りです。

  • BIM連携機能:BIMモデルと各種情報をひも付け、視覚的に管理
  • 台帳管理機能:建物・工事・点検情報などの一元管理
  • 長期修繕計画機能:BIMデータを活用した修繕計画のシミュレーション
  • BEMS(Building Energy Management System)連携機能:エネルギー管理データの確認

 次章では、主たる機能について詳しく解説します。

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