日本工営は、業務効率化や高度化を目的に、生成AIを活用した「自律型AI」を開発した。文書作成やレビュー、情報収集など複数の工程を自動処理し、人の介在を最小限に抑えながら従来の作業を大幅に効率化する。
日本工営は2025年5月2日、生成AIを活用し、タスクに応じてAI自身が必要な機能を選定/行動する「自律型AI」を開発したと発表した。文書作成やレビュー、情報収集など複数の工程をAI同士が自律的に連携して処理することで、人の介在を最小限に抑えながら業務を大幅に効率化する。
自律型AIは質問や指示の内容を分析した上で状況判断と意思決定を行い、汎用的なコンテンツ生成に対応する。文書作成AIと文書レビューAIが連携して相互にコミュニケーションを取りながら文書をブラッシュアップすることで、高品質な成果報告書の作成が可能になる。
また、曖昧な作業指示に対しても複数のAIが連携して対応。作業内容を細分化するAIや計画立案AI、情報収集AI、目標設定AI、文書作成AIがそれぞれ役割を分担しながら文書を完成させる。さらに、「共通仕様」に基づいた「特記仕様」の読解など、対象資料に読解手順が定められた場合の文章読解にも活用できる。
分野を問わず多様なタスクへの活用を見込んでおり、市場調査やソーシャルリスニングを目的とした自律型AIのプロトタイプを構築している。
これまで日本工営では、建設コンサルタント業務に特化したチャット型アプリケーションを社内で運用してきたが、複雑なタスクに対しては性能が不十分で、人手による文書の仕上げが依然として必要だった。
今後はWebシステムやアプリケーションを通じて、自律型AIの社会実装を推進する方針だ。
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