日本政策投資銀行とDBJアセットマネジメント、日建設計は、不動産業界のCO2排出量実質ゼロの実現に向けて、環境改修モデルの構築と普及を目指す「ゼロエネルギーリノベーションプロジェクト」(ゼノべプロジェクト)を推進している。3社はゼノベ第1弾物件で、2025年3月に竣工予定の「日建ビル1号館」について、テナントリーシング活動を開始した。
日本政策投資銀行(DBJ)とDBJアセットマネジメント、日建設計は2024年10月30日、2025年3月の竣工に向けて大阪府大阪市で改修工事を進める「日建ビル1号館」のテナントリーシング活動を開始すると発表した。
日建ビル1号館は、不動産業界のCO2排出量ゼロの実現に向けて環境改修モデルの構築と普及を目指す「ゼロエネルギーリノベーションプロジェクト」(ゼノべプロジェクト)の第1弾物件。熱性能の向上や空調システムの容量と仕様の見直しなど、環境負荷を低減させるための効果的な施策を組み合わせ、ZEB Ready認証を取得している。さらに、建物本来の意匠性を生かしながら、これからのワークスタイルに合わせた快適なオフィス空間を目指す。
今回のテナントリーシングの開始にあたって、工事現場で約60年にわたり利用されている、お辞儀や注意喚起をするイラスト標識「つくし坊や」とコラボした超大型の仮囲い広告の掲出も開始した。
日建ビル1号館は1968年8月に竣工したオフィスビル。地下1階地上7階建て、SRC造で、延べ床面積4140.97平方メートル(1252.64坪)。改修工事の設計/監理は日建設計、施工は藤木工務店が手掛ける。
改修工事では、汎用性の高い省エネ技術として、断熱性の向上、空調機器のダウンサイジング、高効率化などを行う。南面の窓を開閉可能にして自然換気が行える仕様とした。また、入居者にとって働きやすい環境を整えるため、ウェルビーイングや快適性につながるオプションも用意している。
つくし坊やとのコラボでは、改修工事期間中に、工事現場の仮囲いをラッピングした全長14.4メートルの大型広告を掲出。殺風景になりがちな工事中の壁面から、つくし坊やと「ゼノベ」のメッセージを発信する。つくし坊やは、つくし工房のイラスト標識として1966年に誕生した。日建ビル1号館と同世代のつくし坊やを通じて、環境に配慮した建物として再生するビルやゼノベの取り組みに興味を持ってもらうことがねらいだ。
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