排気口の位置を変えるだけで3度の温度差 5分で使える国産の熱流体解析シミュレーションメンテナンス・レジリエンスTOKYO2024(2/3 ページ)

» 2024年10月24日 08時55分 公開
[川本鉄馬BUILT]

飲食店とクリーンルームのシミュレーション解析

 黒岩氏は、飲食店で空気の流入口と流出口の位置を逆にして換気の状態を解析した例も示した。この例でも、時間あたりで店内に流入する空気量は同じ。単純に空気の流入口と流出口の位置関係を交換しただけの違いだが、その結果にも大きな差が表れた。

空気の流入口と流出口の位置を交換するだけでも、換気の状態に大きな違いが出る。A案では換気に“よどみ”(赤い部分)ができてしまう

 次にクリーンルームの例は、1つの排気口と2つの空気流入口がある場合、2つの空気流入口から空気を入れる量をどう配分すると効率的な換気ができるかという解析だ。前提条件として、2つの流入口から送られる空気の総量は一定だ。空気口1全開(空気口2全閉)のcase1から、空気口2全開(空気口1全閉)のcase5までの5パターンで、空気質がどう変化するかを示した。

2つの空気口から、どのような配分で空気を入れるかを検証

 シミュレーション結果は、2つの空気流入口から同じ量の空気を入れたcase3が最も換気効率が良いと分かった。

2つの流入口から同じ量の空気を入れるのが最も換気効率が良いという結果 2つの流入口から同じ量の空気を入れるのが最も換気効率が良いという結果

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