建設現場では、夜間や休工日の防犯が課題となっている。ドーム型カメラは、人だけを検出して管理者のスマホにプッシュ通信する機能や現場のカメラを通じて威嚇音声を発する機能を備え、無人となった現場の防犯に役立つ。
日保は、道路や土木工事に関連した保安用品を販売またはレンタルしている愛知県名古屋市に本拠を置く企業。「建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO)」(会期:2023年5月24〜26日、幕張メッセ)で、現場の状態を遠隔監視できるドーム型カメラを中心に、現場を明るく照らすLEDテープライトやフェンス、表示板など現場安全を確保する製品を多数出品した。
来場者の関心を集めたのが、遠隔で工事現場の様子を監視できるNETIS登録製品のドーム型カメラ「ロボイーグルアイ」(MBC-04)だ。工事現場では、夜間や休工日に資材や工具などが盗難にあうケースがある。また、強風や豪雨、地震などの災害発生時に現場の状況をスピーディーに把握したいニーズも少なからずある。離れた場所から遠隔で、現場の様子が確認できるカメラは、こうした用途で関心が高まっている。
現場の確認や防犯の用途では、警備会社と契約し、警備会社が設置したカメラを利用することが多い。しかし、警備会社が設置するカメラは、性能や機能で不足していることが多々あり、コスト面でもネックだった。
その点、日保のロボイーグルアイは、月額レンタルで提供しており、高機能なカメラを必要な期間だけ使えるメリットは大きい。
ロボイーグルアイは、工事現場への設置を想定してデザインされ、必要な機能が搭載されている。その1つとして、単管パイプにクランプを使って装着できる仕様がある。電源も、一般的な100ボルト(V)電源で使えるようになっており、100V電源の確保が難しい場合は、別途オプションのソーラー電源での利用も可能だ。
現場用カメラとしての基本性能にも優れている。ロボイーグルアイに使われているカメラは、解像度500万画素の高画質タイプで、さらに30倍の工学ズームも備える。30倍の光学ズームは、1キロ先の目標物もクリアに視認できる。他にも、カメラには120メートル先まで照らせる赤外線の照射機能が装備し、夜間撮影にも応じる。
こうした装備と性能は、現場用のカメラとして“業界最高性能”を日保では謳い、工事現場の防犯以外にも、河川の水量監視や危険地帯の遠隔監視など、幅広い用途での利用が想定されている。
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