2人居住用”3Dプリンタ住宅”を44時間半で完成 セレンディクスのフジツボモデル：デジタルファブリケーション（2/2 ページ）

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　施工にあたっては、日本の建築基準法に準拠し、安全性能（構造強度・耐火性・耐水性・断熱性）と快適性能を検証したデジタルデータを制作。データをもとに、躯体は3Dプリンタで出力し、屋根はCNCカッターで造形するという2つのデジタルファブリケーション技術を融合させ、48時間以内の完成目標を達成した。

「serendix50（フジツボモデル）」の基礎部分　出典：セレンディクスプレスリリース

「serendix50（フジツボモデル）」の施工。3Dプリンタで出力したユニットの組み立て　出典：セレンディクスプレスリリース

　今後は、安全性試験を経て、一般的な住宅価格の10分の1となる車が買える程度の約550万円の価格設定で、限定6棟を先行販売するという。

　セレンディクス Sphere事業部責任者 COO 飯田国大氏は、「今までの家はオートクチュール（職人依存）で、数千万円とコストが高いのが当たり前だった。3Dプリンタ住宅は、“住宅産業の完全ロボット化”の始まりとなる」とコメント。

　また、「スタートアップの存在価値は課題解決にあり、平均完済期限が73歳となる30年もの住宅ローンや日本人の40％が一生住宅を持てない現在の環境を打破したい。当社は既存事業者ができない革新的な取り組みを、機動力の高いスタートアップだからこそできていると自負している。ゼロベースで破壊的イノベーションとなる開発に、賛同いただいている（205社を超える）多くの企業とのコンソーシアムで実現していく」と抱負を話す。

屋根の躯体への取り付け　出典：セレンディクスプレスリリース