東北電力の原町火力発電所に、メンテナンス作業の遠隔監視を目的にセーフィーのウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2」が導入された。
セーフィーは、東北電力の原町火力発電所に、ウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2(セーフィー ポケット ツー)」が導入されたことを2023年7月25日公表した。今回の導入は、遠隔でのパトロールでの活用をはじめ、発電所の最優先事項となる安全のさらなる強化を目的に決定したという。
東北6県と新潟県を中心とした電力小売や発電事業などを行う東北電力は、2008年11月に全従業員が安全と保安に対する認識を共有して、適切な行動を取るための指針として「安全・保安方針」を制定し、労働安全・設備保安に関わる取り組みの充実を図ってきた。
福島県南相馬市に位置する原町火力発電所は、2011年3月の東日本大震災で壊滅的な被害を受け、発電を停止した後、懸命な復旧工事によって2013年に運転を再開した。そうしたなかで、以前から実施している管理職中心の定期的に現場を巡視する安全パトロールに加え、担当者や構内企業の関係者も含めたより多くの目で、日常的かつ効率的な安全パトロールを実現したいとの要望があった。
クラウド録画サービスのSafieは、映像データを防犯用途だけでなく、遠隔での状況確認や異常検知、映像解析による業務効率化など、さまざまなソリューションとして提供してきた。特に、ウェアラブルクラウドカメラのSafie Pocketシリーズは、遠隔からのリアルタイムな設備監視や現場立会を可能にするだけでなく、作業現場の該当箇所をピンポイントで監視したい場合でも、フレキシブルな移設や設置に対応する。
原町火力発電所では、主に発電所構内の施設や設備のメンテナンス作業で、Safie Pocket2」を最大11台活用し、東北電力の社員がPCやタブレットなどで現場作業を事務所からリアルタイムや録画で視聴し、安全チェックを行っている。クラウド上に保存された映像データを確認することで、安全防具の不適切な使用や立ち入り禁止エリアへの侵入などの不安全行為に気づいた際は、ムービークリップで東北電力や関係会社の管理職への報告/注意喚起に役立てている。
また、カメラを活用した設備監視や現場立会いによる移動時間の削減効果もあり、当初想定していた安全パトロール以外の活用メリットも享受することで、明らかにコスト削減効果があると試算された。Safie Pocket2の活用による安全パトロールの取り組みが評価され、全社大の安全保安管理室長賞の受賞にもつながったという。
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