ソフトバンクの「WorkOffice+」と竹中工務店の「ビルコミプラス」が連携し、専用アプリで温湿度などのオフィス環境を可視化するのに加え、入居者からの専用アプリでのリクエストを受けてビル管理者がオフィス環境を快適にできるようになる。
オフィス環境の快適性の実現とカーボンニュートラルに向けた脱炭素化を支援〜
ソフトバンクと竹中工務店は2023年3月13日、ソフトバンクが提供するオフィス内スペースの企業間シェアリングやビル設備のスマホ連携を実現してスマートな働き方を支援するソリューション「WorkOffice+(ワークオフィスプラス)」と、竹中工務店のビル設備監視データやIoTセンサーなどから収集したデータを蓄積するクラウド型の建物OS「ビルコミ」を基盤にしたスマートビルソリューションパッケージ「ビルコミプラス」を連携させたと発表した。
2023年3月に、竹中工務店とグループ会社のアサヒファシリティズは、2022年10月に開業した共同で所有する「竹中セントラルビル サウス」にビルコミプラスを導入。今後は、ソフトバンクと竹中工務店は協力して、ビルコミプラスを展開し、オフィスの快適性の実現とカーボンニュートラルに向けた脱炭素化を支援していく。
近年、テレワークと出社勤務を組み合わせるなど、働く場所や時間を自由に選べる柔軟な働き方が普及すると同時に、労働人口減少に伴う人材の獲得が課題となるなか、単なる箱としてではなく、空間としての快適性や魅力を持ったオフィスビルへのニーズが高まっている。
ビルコミプラスは、建物OSのビルコミに、環境の変化や技術変革に即応する「IoTセンサーネットワーク」、拡張性・選択性がある「ファシリティメニュー」、ユーザーの利便性を追求した「アプリメニュー」を加えて構成したスマートビル実現のためのソリューションパッケージ。ビルの設備を更新することなくソフトウェアのアップデートのみで、設備システムの運用性能を高められ、ビルの運用効率やテナント入居者の利便性向上を実現する。
ソフトバンクのWorkOffice+は、スマートフォンアプリなどで、ビル管理者が入居者向けの情報発信をはじめ、入居者が会議室の予約や来訪者用のQRコードの発行などができる。2022年12月に新たに実装した環境可視化の機能は、ビルに設置されたIoTセンサーなどから収集したデータと連携することで、ビル内外の温湿度やCO2濃度、混雑度、トイレの満空情報をアプリ上で見える化する。また、オプションのリクエスト機能では、ビル管理者は任意で項目(温度、換気など)と回答(暑い/寒い、する/しないなど)を設定してリクエストを送信できる。
今回、WorkOffice+とビルコミプラスが連携することで、入居者は、WorkOffice+の環境可視化機能を使って、オフィス空間の温湿度や混雑度、ビル内のトイレの満空情報などをWorkOffice+のスマートフォンアプリなどで確認可能になる。また、入居者は、環境可視化のオプション「リクエスト機能」で、暑い/寒いなどの体感をビル管理者に通知し、ビル管理者がその情報を参考に空調を調整することも実現する。
WorkOffice+とビルコミプラスの導入で、オフィスワーカーは事前にオフィス空間の環境を確認して、より快適な場所を選択して働いたり、出社時間を調整して混雑を回避したりできるようになる他、ビル管理者はリクエスト機能の活用で、消費電力の適正化と入居者の快適性をバランスよく両立させ、カーボンニュートラルに向けた脱炭素化も期待される。
将来は、リクエスト機能を通して得た情報をもとに空調などを自動で制御したり、WorkOffice+で予約された会議開始時刻の前に自動で空調を入れたりするなど、WorkOffice+と設備の自動連携も視野に入れているという。
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