ウェアラブルデバイスとバイタルデータ分析アルゴリズムで“集中度”を可視化するプログラム効果を実証、エプソン：現場管理

エプソンは、長野県茅野市が森ビルに委託し、蓼科で実施したウェルネステレワークで、自社開発のウェアラブルデバイスとバイタルデータ分析アルゴリズムを用い、集中度や睡眠を可視化する効果を科学的に実証した。その結果、集中時間は参加前に対して18人中11人が増加し、累積では56％増加する結果だった。

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　エプソンは2022年12月22日、長野県茅野市が森ビルに委託し、2022年11月に茅野市蓼科で実施したウェルネステレワークにて、自社開発のウェアラブルデバイスとバイタルデータ分析アルゴリズムを用いて集中度や睡眠を可視化するプログラムの効果を科学的に実証したと発表した。

集中度や睡眠の質を可視化

腕時計型および上腕装着型センシングデバイス　出典：エプソンプレスリリース

　茅野市は交流人口拡大事業の一環として、個人のパフォーマンスや心身の健康の実現に貢献するウェルネステレワークプログラムを森ビルと実施している。

　これまでは、参加者から集中度の向上など効果を実感したという声があった一方、その効果について定量的なデータで立証できていなかった。

　そこでエプソンは、医療機関との共同研究で性能が実証された腕時計型や上腕装着型技術検証用センシングデバイスと心拍変動データを分析するアルゴリズムを用い、睡眠状態の把握やこれまで難しかった集中度の可視化を行った。

集中度可視化のイメージ　出典：エプソンプレスリリース

腕時計型センシングデバイス　出典：エプソンプレスリリース

　プログラム参加前と参加期間中にセンシングデバイスを装着して測定した結果、データから算出された集中度と参加者の体感が一致するエビデンスを得た。集中時間は、参加前に対して18人中11人が増加し、累積で56％増加する結果となった。

　さらにデータを用いて各業務の集中度や睡眠の質を参加者にフィードバックすることで、自身の気付きを促し、個人のパフォーマンス向上や心身の健康につながるセルフケア、いわゆる行動変容のきっかけとなることが分かった。

　参加者からは、「生活の中での自分のパフォーマンスについて、自分の主観と客観的なデータをすり合わせることで、現実の理解が深まり、行動の改善が出来そうだと感じた」「自分の睡眠や集中度を定量的に測ったことがないため大変興味深く、ますますデータを良くするために取り組むマインドになると感じた」「寝ているときの状態や交感神経副交感神経の状態など、普段計測しづらいものを確認できたことで、何をすればどうなるのか具体的に考えるきっかけになった」といった声が挙がった。

　今回の定量評価により、今後は企業の健康経営の実践手段として、地域資源を生かした地方滞在型テレワークやワーケーションの取り組みにも弾みがつくことが期待されるとしている。

ウェルネステレワーク　出典：エプソンプレスリリース