パナソニック エレクトリックワークス社は、焦電型赤外線センサー「PaPIRs」の販売数が2022年5月時点で累計1億個に到達したことを発表した。
パナソニック エレクトリックワークス(EW)社は、三重県津市藤方で保有する津工場で、焦電型赤外線センサー「PaPIRs」の説明会と組み立て工程見学会を2022年9月26日に開いた。
津工場では、施設内のオフィスエリアでパナソニック EW社 エナジーシステム事業部 デバイス技術開発課 主幹 園孝浩氏がPaPIRsについて説明した後、工場内に会場を移し、PaPIRsの組み立て工程見学会を開催した。
パナソニック EW社の園氏は、「松下電器産業は、白物家電・住宅設備機器分野のブランド“National”で焦電型赤外線センサー“NAPION”を1998年に発売した。2008年には、松下電器産業の社名がパナソニックに変わり、NAPIONの商品名をPaPIRsに変更し、販売している。PaPIRsは、センサーとレンズを一体化しているのが最大の特徴で、人感センサーとして機能し、照明機器や家電、IoTの検知機能向上に役立つ」と話す。
続けて、「例えば、照明機器に組み込むことで、対象のエリアに人が存在する時に照明機器を点灯し、不在時に消灯する。このため、タッチレス操作の実現や省エネ、省人化に貢献するソリューションとしてユーザーがPaPIRsを評価し、500社以上の製品に採用されており、2022年5月時点で累計1億個(NAPIONの生産台数を含む)の販売を達成している。なお、PaPIRsを採用している企業の7割は海外の企業で、国外の方がより高く評されている」と補足した。」と補足した。
PaPIRsは、松下電器産業が独自開発した焦電型赤外線センサーで、焦電素子やASIC※1、小型レンズ、金属パッケージで構成され、対象エリア内の人と物体の動きによる温度変化を検知する。さらに、多くの焦電型赤外線センサーは、ユーザーが焦電素子や一部のパーツを搭載し完成させなければならないが、PaPIRでは必要な部品を備えているため、迅速に使える。
※1 ASIC:application specific integrated circuitの略称で、特定の用途を対象とした集積回路。
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