測量や建設向けに3Dデータを取得できるレーザースキャナー測量

ニコン・トリンブルは、測量や建設向けに3Dデータを取得可能な地上型レーザースキャナー「Trimble X12」をリリースする。2022年9月下旬頃に出荷を開始する予定としている。

» 2022年10月11日 08時00分 公開
[BUILT]

 ニコン・トリンブルは2022年9月8日、測量や建設向けに3Dデータを取得可能な地上型レーザースキャナー「Trimble X12」をリリースすると発表した。同月下旬頃に出荷を開始する予定としている。

(左)レーザースキャナー「Trimble X12」(右)専用タブレットPC「Trimble T10x」 (左)レーザースキャナー「Trimble X12」(右)専用タブレットPC「Trimble T10x」 出典:ニコン・トリンブルプレスリリース

 同製品では、Z+F製のスキャナーと独自のソフトウェア「Perspective」を組み合わせた。スキャンや点群合成処理に関連した工程を自動化することで、従来時間を要していたさまざまな作業を現場で完結させられる。

(左)Trimble X12で橋梁周辺を計測している様子(右)タブレット上に表示された計測直後の点群 (左)Trimble X12で橋梁周辺を計測している様子(右)タブレット上に表示された計測直後の点群 出典:ニコン・トリンブルプレスリリース

 1秒間に最大約220万点を取得できるほか、カラー点群の出力にも対応した。地籍測量やインフラ設備の点検、文化遺産のスキャンなどに適する。LEDライトを備えており、光量が少ない環境下でもデータを取得できる。

 従来の3Dスキャンの点群合成で要していたターゲットが不要。また、IMU(慣性計測装置)を内蔵しており、ステーションでの整準も不要となっている。初心者でも比較的容易に3Dスキャンを実施できる。

 専用タブレット「Trimble T10x」に搭載したPerspectiveでは、各スキャンデータのオーバーラップを自動で検出して合成できる。データ取得後は、その場で点群や画像を確認可能。データに不備があればその場ですぐに再取得できるため、業務を確実に遂行してから現場を離れられる。

(左)ジオリファレンスで現地の座標付け(右)再撮影画像選択画面 (左)ジオリファレンスで現地の座標付け(右)再撮影画像選択画面 出典:ニコン・トリンブルプレスリリース

 Trimble X12本体にもタッチパネルを採用した。タブレットの使用ができない場合は、本体操作でも作業が可能となっている。

 その他、指定したエリアで部分的に高密度での点群を取得できる機能などを備えた。防水および防塵性能はJIS保護等級IP54、使用可能な温度範囲は−10〜45℃となっている。

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