浪工学園がドローンに特化した「専門学校関西ドローン大学校」を2023年4月開校、VR教育もJapan Drone2022(1/2 ページ)

ドローンの利用分野が拡大するなか、今後はドローン運用に即戦力となる人材が求められるようになるのは必至だ。日本初のドローン専門学校となる浪工学園の専門学校関西ドローン大学校は、民間の資格取得機関では扱えない実践的な操縦実習やリスクアセスメント管理、国産ドローンの操縦資格取得などを実現する計画だ。

» 2022年10月08日 08時09分 公開
[川本鉄馬BUILT]

 浪工(なみこう)学園は、「Japan Drone2022|第7回−Expo for Commercial UAS Market−」(会期:2022年6月21〜23日、千葉・幕張メッセ)で、日本初のドローン専門学校となる「専門学校関西ドローン大学校(以下、関西ドローン大学校)」を紹介した。

 関西ドローン大学校は、浪工学園、VFR、理経、ASCLの4社が提携して設立の準備を進めている専門学校。現在でも、学科や学習コースとしてドローン関連のノウハウを教える学校はあるが、ドローンだけに特化した専門学校としては“日本初”となるという。

バーチャルではなく、実在の学校としてドローン操縦者を育成

 関西ドローン大学校では、国産ドローンを対象とした操縦資格を得られるのが大きな特徴となっている。教習では実機での飛行はもちろん、緊急着陸に代表される再現が難しい局面に対しても、バーチャルトレーニング方式でトレーニングを行う。

学校を模したブース展開。ドローンに特化した学校であることをアピール

 関西ドローン大学校は、バーチャル空間上の学校ではなく、リアルな校舎を持ち、学生が通学することを前提としている。母体となる浪工学園は、学校法人として工業技術系(機械工学科、電子機械工学科、電気工学科、コミュニケーションシステム工学科)の4工学科と普通科(アドバンス、キャリアコース)、国際科(スポーツコース)から成る総合学園の星翔(せいしょう)高等学校を運営。関西ドローン大学校は、星翔高等学校の敷地内に設立する2年制の専門学校となる予定。

 星翔高等学校でも、学習の一環としてドローンの授業を設け、JUIDA(日本UAS産業振興協議会)の高校初認定スクールでもあり、在学中に講習を受けることでJUIDAの「無人航空機操縦技能証明」を取得できる。これまで同校で蓄えられたドローン人材育成の知見は、関西ドローン大学校の運営に活用していくことになる。

左側のディスプレイは、バーチャルトレーナーの画面。机の上にあるコントローラーでドローンを操縦

 関西ドローン大学校の設立には、ドローン業界の即戦力となる人材を育成することが主たる目的。浪工学園の専門学校設立準備室で広報を担当する栩川史帆氏は、「総合的に学んでもらい、ドローンの分野であればどこにも負けないぐらいの人材教育を目指している」と話す。

 そのために、授業には操縦の実習に、大部分の時間を割くという。操縦実習のほかにも、法令順守についての授業、安全な運用のためのリスクアセスメントの実習、無線資格を取得に向けた授業などが予定されている。

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