住友商事は、神奈川県大和市で計画を進めていた消費地近接型物流施設「SOSiLA中央林間」が2022年8月31日に竣工したことを公表した。SOSiLA中央林間は、消費地近接型物流施設ブランド「SOSiLA」シリーズ最大規模の施設となる。
住友商事は、神奈川県大和市で開発を進めていた消費地近接型物流施設「SOSiLA(ソシラ)中央林間」が2022年8月31日に竣工したことを同日に発表した。
開発地は、東名高速道路「横浜町田インターチェンジ(IC)」から約5キロの場所にあり、首都圏中央連絡自動車道「圏央厚木IC」から約6キロのエリアに位置し、都心部と広域にもアクセスしやすく、神奈川県内陸部の人口密集エリアにあり、ラストワンマイル配送に対応している他、小田急電鉄江ノ島線/東急電鉄田園都市線「中央林間」駅から約1.3キロと、職住近接の就労環境も整っている。
SOSiLA中央林間は、RC-S造地上5階建てで、ランプウェイを備え、各階に接車が可能で、1階は両面接車に応じ、頻繁な入出庫に対応している。倉庫は、床荷重が1平方メートル当たり1.5トンで、全館で2.5トンフォークリフトの走行に応じ、梁(はり)下有効高さは5.5メートル以上を確保した。
各階は、トラックバースの高さが1メートルで、奥行きは14.5メートル(1階東側のみ13.5メートル)とし、国際基準である45フィートコンテナ車両にも対応している。
建物内に配置されたラウンジには、無人売店やフリーWi-Fi、無料コンセント、個室ブース、パウダールーム(女性トイレ)、屋外テラスなどを設置し、入居する企業の社員が快適に働けるようになっているだけでなく、室内には海洋放棄された漁網と海洋プラスチックごみを素材とした再生プラスチック家具を採用した。
共用部などの床には、空気環境向上のため、揮発性有機化合物(VOC)不使用のカーペット床を導入し、空気中に浮遊する粉塵(ふんじん)を低減しているだけでなく、ラウンジ壁面の一部にはリサイクルボードを設けた。さらに、東日本大震災の被災者が設立した石巻工房のベンチをラウンジに配置し、復興支援にも取り組んでいる。
環境配慮に関して、外壁には断熱性の高い金属サンドイッチパネルを取り付け室内温熱環境を改善しており、エントランス壁面には自然由来の素材にこだわったグリーンウォールも装着し、地上と屋上の緑化も行った。屋上には、太陽光パネルの設置により太陽光の輻射熱を減少し、屋内には長寿命のLED照明を備え、使用電力の削減を図っている。
BCP対策に関して、制振ブレース(ブレーキダンパー)を採用して、ブレーキダンパーによる摩擦力で建物の揺れを吸収しているだけでなく、非常用発電機を実装して、約48時間の停電でも一部のエリアで電力を使えるようにした。
敷地内には、263台分の普通車用駐車場、300台分の駐輪場、40台分のバイク置場、トラ10台分のトラック待機場を用意し、北東部分には希少性が高い危険物倉庫(延べ床面積が約870平方メートル)を併設している。
また、歩行者が安全に歩けるように敷地東側の境界線と車道の間に自主管理歩道を設置し、敷地の北西にシンボルツリーとベンチを配置した「ポケットパーク」を設けた。ポケットパークは信号の待ち時間での休憩や憩いの場としても使える。
SOSiLA中央林間は、RC-S造地上5階建てで、延べ床面積は11万2289平方メートル。所在地は神奈川県大和市中央林間西3-7-1で、敷地面積は4万6257平方メートル。
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