シンクロアイズが開発したメガネ型の遠隔支援システム「SynchroAZ」を装着して現場に入場すると、現場作業員の見ている映像が、そのまま外部のPCから見られるようになる。また、装着した人に対して、外部から映像や音声での指示もできるため、新人への作業指示や手順確認など、人材育成でも活用が見いだせる。
シンクロアイズは、「第4回 建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO)」(会期:2022年5月25〜27日、幕張メッセ)で、カメラとディスプレイを内蔵したメガネタイプの遠隔支援システム「SynchroAZ(シンクロアイズ)」を展示した。
SynchroAZは、メガネ型のスマートグラスにカメラと小型ディスプレイを備え、通信機能を持たせたコミュニケーションツールだ。カメラは装着者の目の位置になるように配置されており、装着者の視界と同様の映像が外部のPCからも見ることができる。
逆に、SynchroAZのディスプレイには、外部のPCから送った文字や画像などを表示。カメラ映像は、そのまま録画することも可能だ。
こうした機能は、例えば現場入りした新人スタッフの作業をベテランスタッフが事務所から指示したり、ベテランの視線で作業手順を録画し、それを作業マニュアル化したりするなど、アイデア次第でさまざまなシーンで活用できる。
他にも、新人スタッフが演習を兼ねて現場に入るような場合、これまでは熟練スタッフも入場して作業の手順や注意点などを教えていた。しかし、SynchroAZがあれば、熟練者の同行は必要なく、現場にはSynchroAZを装着した新人スタッフだけで済む。熟練スタッフは、シンクロアイズが送ってくる現場の映像を事務所などのPCで確認し、必要に応じて指示を出す。そのため、同時間に複数の新人スタッフをフォローしたり、遠く離れた複数の現場を監督したりすることも実現する。
現場状況を外部からチェックするツールは、他社からも発表されている。その点、SynchroAZは、他の製品に比べて実作業で使いやすいように設計されている。
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