コロナ禍を受けて需要が高まる個室ブースに対し、日東工業はinstabaseや構造計画研究所と共同で、個室ブースの予約と料金の支払いから入退出の管理までを連携する仕組みを構築した。
日東工業は、建築総合展「第6回 ジャパンビルド−建築の先端技術展−」(会期:2021年12月6〜8日、東京ビッグサイト)内の「第6回 高性能 建材・住設EXPO」で、公共スペースや企業の空きスペースなどに設置する個室ブース「PRIVATE BOX(プライベート ボックス)」を出品した。
手軽にプライベート空間が作れる個室ブースは、新型コロナウイルス感染症の拡大以降、オフィスだけに限らず急激にニーズが増えた。特にコロナ禍でWebを介したミーティングが増えたことで、周囲の人に会議中の音声が聞こえないプライベートな空間が必要になった。また、出社しない働き方が定着すると、家とは別に、または移動の途中などに、作業するためのスペースが求められるようにもなった。
ビジネスに利用される個室ブースには、当然ながら内部に机とイスが必要だ。利用時間も長時間に及ぶことが多いため、換気も欠かせない。さらに、集中して作業するための静粛性やPC用電源も確保したい。
そうした点においても、日東工業のPRIVATE BOXは、ワークシーンに求められる各種要件を満たす多機能性がウリだ。コロナ禍で普及が進む個室ブースは、オフィス家具メーカーの各社が提供しているが、PRIVATE BOXは安全品質と快適品質をバランスよく両立させている。
これまでに日東工業は、データセンターのサーバラックや各種のキャビネットなど、現場での強度が求められる製品を手掛けてきた。PRIVATE BOXには、そこで蓄積した高い技術とノウハウが投入され、高い堅牢性、耐震性、防火性を実現し、個室ブースの安全性を確保する。また、追加された防音性、換気性、作業性の機能によって、快適な作業が行える環境を整える。
ちなみに、防音性は、ブース内部と外部で音の出入りを完全に遮断するのではなく、必要な音は聞き取れる配慮がなされている。室内の音は、ボックス内部(背面と右側面)に配置された吸音パネルで吸収するが、外部の非常放送などは65デシベル(db)以上で聞こえる設計としている。
換気は、内部に低騒音タイプの換気扇を搭載し、建築基準法、建築物衛生法、加えて厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策で定められた換気量と換気回数をクリアしている。
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