鹿島建設は、2023年6月の竣工に向け、福岡県福岡市でオフィスビル「(仮称)鹿島中洲中島町オフィスビル」の開発を進めている。
鹿島建設は、福岡県福岡市で開発を進めるオフィスビル「(仮称)鹿島中洲中島町オフィスビル」が2022年1月4日に着工したことを発表した。
開発地は、福岡市博多区の地下鉄空港線「中洲川端」駅から徒歩3分の場所にあり、同線「天神」駅から徒歩6分の主要幹線道路(昭和通り)に面している。
鹿島中洲中島町オフィスビルは、基準階における事務所部分の有効面積が約1057平方メートルで、天井高は2.8メートル、奥行き14メートルの無柱空間を実現し、フレキシブルな執務環境を提供する。さらに、最小賃貸床面積は約102平方メートルとし、スタートアップ企業などにも使いやすいオフィスを目指す。
共用部は、男女の個室数を買えられるトイレプランや利用者の行先階に応じてエレベーターの運行を自動制御するシステムを採用し、混雑度合いに応じてフレキシブルな対応が可能な仕様とする。
さらに、メインエントランスとなる南東側(昭和通り側)には、天井高さ約10メートルのピロティを設ける。開放感あるピロティは、街に豊かな屋外空間を提供するとともに、オフィスと街をつなぎ、賑(にぎ)わいを創出する予定だ。一方、北西側には、周辺環境と近接した植栽帯により、緑豊かで落ち着きのあるポケットパークを配置し、地域住民やビル利用者が日常的に使用しやすい憩いの空間を構築する。
各フロアには、共用のリフレッシュバルコニーを設置し、10階より上のフロアには専有バルコニーを搭載することで、気軽に外気に触れられ、リフレッシュしやすい空間を作る。屋上には、入居者専用のルーフトップガーデンとリフレッシュラウンジを完備し、開けた眺望を眺めつつ、コミュニケーションとリラックスの場として使えるようにする。
環境配慮に関しては、高性能Low-Eガラス※1や高効率空調機の導入、明るさセンサーによる貸事務室照明の適正な照度設定で、「ZEB Ready」認証を設計段階で取得した。
※1 高性能Low-Eガラス:遮熱性のある特殊な金属膜をコーティングした複層ガラスで、冷暖房効率を高める効果がある
また、ビル入居者の健康性、快適性の維持・増進を支援する取り組みが評価され、「CASBEE-スマートウェルネスオフィス認証」の「Sランク」を得た。なお、テナントオフィスビルでCASBEE-スマートウェルネスオフィス認証のSランクを獲得したのは九州エリアで初となる。
BCP対策については、建物の構造に、鹿島建設の保有する技術である「ハニカムダンパ」を鉄骨に組み込んだ「付加制震」を採用し、電力は2つの系統から供給を受けて冗長性を確保した他、連続72時間まで稼働する非常用発電機を備える。
鹿島中洲中島町オフィスビルは、付加制震のS造地上14階建てで、延べ床面積は1万6124.01平方メートル。所在地は福岡市博多区中洲中島町2番外で、敷地面積は2068.13平方メートル。設計・施工は鹿島建設株式会社 九州支店が担当し、竣工は2023年6月を予定している。
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