不動産経済研究所は、2020年と2021年1〜6月に首都圏投資用マンションの市場動向を調査した結果を公表した。リサーチの結果によれば、2021年1〜6月に供給された投資用マンションは76物件・3650戸で、前年同期と比較し、物件数は1件増加し、戸数も166戸増えたことが判明した。
不動産経済研究所は、2020年と2021年1〜6月に首都圏投資用マンションの市場動向を調査し、結果を2021年8月11日に発表した。
調査結果によれば、2020年に発売された投資マンションは140物件・6260戸で、2019年の132物件・5977戸と比較すると、物件数は8件増加し、戸数も283戸増えた。平均価格は3176万円で前年と比べ45万円アップし、1平方メートル当たりの単価は120.2万円となり前年比で1.9万円上がった。供給されたのは全35エリアで前年と比べて4エリア増加した。地域別で供給数が最多だったのは、776戸が開発された江戸川区。次に、518戸の新宿区、360戸の台東区となった。
企業別で供給数が最も多かったのは900戸を建設したエフ・ジェイ・ネクスト。続いて、830戸の青山メインランド、640戸のシノケンハーモニー、493戸のインヴァランス、426戸の木下不動産の順。上位5社のシェア率は52.5%で、前年と比べ0.8%ダウンした。
2021年1〜6月に供給された投資用マンションは76物件・3650戸で、前年同期の75物件・3484戸と比較して、物件数は1件増加し、戸数も166戸増えた。2021年1〜6月に供給された投資用マンションの平均価格は3125万円で戸当たり価格は前年同期比で47万円下落し、1平方メートル当たりの単価は118.2万円となり同比で2万9000円ダウンした。
首都圏で供給が行われたエリアは全29エリアで、前年同期と比べ3エリア増えた。内訳は、都内は23区のうち18区で、都下は2エリア、神奈川県は9エリア、埼玉県はゼロとなっている。エリア別で最も供給されたのは、江東区で539戸の住居が開発された。次いで、263戸の品川区や244戸の川崎市中原区、235戸の川崎市川崎区、209戸の大田区。上位5エリアのシェア率は40.8%で、前年同期と比較して3.7%下回った。
今後、首都圏投資用マンション市場は、コロナ禍でも東京都心部で厳しい用地取得競争が続いていることから、東京都の城東(中央区、台東区、墨田区、江東区、葛飾区、江戸川区)と城北(文京区、豊島区、北区、荒川区、板橋区、足立区)の地域や神奈川県の横浜市と川崎市で物件の供給が増加する見込みだ。
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