西松建設と戸田建設は、共同で開発した低炭素型のコンクリート「スラグリート」を国土交通省が運用している「新技術情報提供システム」に登録した。両社は、既にスラグリートで日本建築総合試験所の建設材料技術性能証明を取得している。
西松建設と戸田建設は、共同で開発した二酸化炭素削減技術である低炭素型のコンクリート「スラグリート」を国土交通省が運用している「新技術情報提供システム(NETIS)」に登録したことを2021年7月19日に発表した。
スラグリートは、コンクリートの配合に含まれるセメントの70%を副産物である高炉スラグ微粉末に置き換えている。
特徴は、コンクリート製造時に、二酸化炭素の主たる排出源であるセメントの使用量を減らせ、普通のコンクリートと比較して、二酸化炭素の排出量を60〜70%カットする点。
また、マスコンクリートにスラグリートを使用することで、普通のコンクリートと比較して温度ひび割れが発生する可能性を低減している。
さらに、コンクリートの流動性や圧送性など、フレッシュコンクリートとしての性状は一般的なレディーミクストコンクリートと大きな違いはなく、普通コンクリートと同様に打設可能だ。
今後、両社は、2050年のカーボンニュートラルと脱炭素社会の実現に向けて、スラグリートを土木と建築分野の構造物に対して普及・展開していく。
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