本連載では、日本ファシリティマネジメント協会(JFMA) 専務理事 成田一郎氏が「JFMA調査研究部会のFM探訪記」と題し、JFMA傘下で、マネジメントや施設事例、BIM×FMなどの固有技術をテーマにした合計18の研究部会から成る「調査研究部会」での研究内容を順に紹介していく。第1回は、調査研究部会の全体概要と、2018年に新設した「こころとからだのウェルビーイング研究部会」について解説する。
今回より「調査研究部会の活動探訪」と称し、日本ファシリティマネジメント協会(JFMA)のさまざまな研究部会活動を紹介します。
JFMAの活動は、9つの委員会により支えられています。その中の1つに調査研究委員会があり、そこには18の調査研究部会があります。部会は、ボランティア精神豊かな会員に支えられ、FMに関する調査研究をさまざまな角度から探求しています。これらの部会活動を紹介することで、ファシリティマネジメント(FM)の面白さや楽しさを深く理解していただければとの思いで筆を筆を執りました。
18の調査研究部会は、以下の3つの研究テーマに大別できます。
これらの調査研究部会の部会員数は、平均的に20〜30人で構成していますが、100人近い部会もあります。部会では会員有志が月に1回以上は集まり、場合によっては分科会を作るなどして活発に活動をしています。メンバーは産官学、多業種の企業、老若男女とダイバーシティーの様相で、まさに大人のクラブ活動という感じです
以前はリアルな会議で、JFMAの会議室に集まり、活発な意見交換をして、その後、人形町界隈(かいわい)に繰り出して“一献”というのも楽しみの一つでしたが、コロナ禍で、現在ではほとんど全ての部会がWebによる開催となっています。結果、かえって全国から多くの会員の方々に参加いただくことになり、リモートが部会の活性化に一役買っています。
調査研究部会の活動内容は、年2回の報告会で発表されます。9〜12月の「秋の夜学校」と2月の「日本ファシリティマネジメント大会(ファシリティマネジメントフォーラム)」が発表の場となっており、その場で部会長や部会員が各部会での取り組みを報告します。
また、JFMAの公式Webサイトでも紹介しています。調査研究部会全ての活動成果を紹介する冊子として、「JFMAジャーナルR(Research)」を発刊しています。JFMAジャーナルRは、隔年で発行されていて、2021年9月には5巻目となる「JFMAジャーナルR5」が発刊予定です。
さらに、各研究部会が、それぞれの成果を報告書としてまとめています。なかには書籍化し、ロングセラーとなっているものもあります。
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