トプコンは、データコレクター用アプリケーション「監督さん.V/SDR8 シビルマスター」にICT測量で役立つ機能を追加した「監督さん3D」を開発し、2021年3月に発売した
近年、建設業では、入職者の減少や技能者の高齢化により、人手不足が深刻化している。解決策として、国土交通省では、「ICTの全面的な活用」などの施策を現場に導入することで、全工程の生産性向上を図る取り組み「i-Construction」を推進している。
i-Constructionでは、現場の業務を効率化するために、発注者から提供された2D図面を基に3D図面の作成やICT建機の活用、立ち合いの遠隔臨場などが求められている。
上記のような作業を円滑にすることを目的に、トプコンはデータコレクター用アプリケーション「監督さん3D」を開発した。同社は、「第3回 建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO)」(会期:2021年5月12〜14日、幕張メッセ)に出展し、監督さん3Dの概要や測量、設計、施工、検査、遠隔臨場での活用方法を紹介した。
監督さん3Dは、トプコン製のデータコレクター「FC-600」とソキア・トプコン製のデータコレクター「SHC600」に対応したアプリケーションで、路線図などの路線データと3D設計データを取り込める他、トータルステーション(TS)やGNSS受信機と連携して座標データの収集も行える。
トプコンの担当者は、「監督さん3Dは、あらかじめデータコレクターを介して設計データを取り込み、3Dマップ化し、その後、現場でTSもしくはGNSS受信機と連携することにより、マップビューの画面上に利用者の現在位置と設計図が表示され、観測場所と設計図をチェックしつつ測量作業を進められる。マップビューの画面上では、設計データと現場の地図を重ねて映せるため、基準点、仮設道路、現場事務所を考慮して施工と配線の計画を練れる。さらに、路線データを監督さん3Dに取り込むことで、マップ画面上の路線データに現在位置を表示でき、中心杭からの水平離れと垂直離れを確かめられる」と話す。
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