具体的には、除菌効果が高い265ナノメートルの深紫外線を放出できるKLARANを搭載した「UVC LED ユニット」とストリーマ技術を備えた「ストリーマユニット」で、抗菌 HEPA フィルターで捉えた菌を現行機と比較して約10倍のスピードで抑える。ウイルスもUVC LED ユニットの深紫外線を30分照射することで99%以上抑制する。
「UVC LED ユニットからは、90分ごとに抗菌 HEPA フィルターへ深紫外線を30分照射し、菌とウイルスを抑える。また、本体の“UV 清浄”ボタンを使うと、任意のタイミングで抗菌 HEPA フィルターにUVC LED ユニットで深紫外線を照射できる。例えば、人の出入りが頻繁な個室などで、人が入れ替わるタイミングに合わせて、UV 清浄ボタンを押せば、感染リスクを下げられる。さらに、抗菌 HEPA フィルターを交換する前にUV 清浄ボタンをタッチすることで、感染リスクを最小化してからフィルターを取り出せる」(小泉氏)。
抗菌 HEPA フィルターは、0.3マイクロメートルの微小粒子を99.97%捕集する性能を持ち、抗菌剤を添着することで、菌の繁殖を抑えられる。
UVストリーマ空気清浄機の操作と管理に関しては、専用のスマートフォンアプリで複数台の運転状況や空気清浄機周辺の清浄度を確認でき、遠隔からON/OFFや風量設定なども可能。将来的には、専用アプリに、UVC LED ユニットを遠隔地から強制的に稼働させる機能や専用アプリ上で同一のグループに設定した複数台の空気清浄機を一括でON/OFFする機能、抗菌 HEPA フィルターの交換時期を知らせる機能を追加する予定だ。
UVストリーマ空気清浄機の筐体について、小泉氏は、「UVストリーマ空気清浄機は、強力なUVC LEDを搭載していることを考慮し、UVC LEDの深紫外線が機外に照射しないような筐体に仕上げている。例えば、吹出グリルは気流を損なうことなく深紫外線を遮断する形状を採用しており、抗菌 HEPA フィルター交換のために、本体のメンテナンス扉を開くと安全保護スイッチが働き、UVC LED ユニットが停止するようになっている」と話す。
UVストリーマ空気清浄機のサイズは、270(幅)×270(奥行き)×500(高さ)ミリとコンパクトな設計で、本体正面側の左右と下に吸込口を設けることで、壁際に設置できるようにしている。本体の操作部は抗菌加工が施されている。UVストリーマ空気清浄機の生産は、ルームエアコン「うるさらX」を製造するダイキン工業 滋賀製作所に新ラインを設け行う。新ラインの開発費用は約1億円。
ダイキン工業は、空気清浄機の販売目標として、2021年度に100万台を掲げている。
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