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» 2021年01月20日 06時00分 公開

東京建物らオフィスの個別空調をAIで自動化、温度ムラの解消と約5割のエネ削減導入事例(1/2 ページ)

東京建物、TOKAIコミュニケーションズ、内田洋行は、オフィスの個別空調をAIで自動化する実証実験を行った。その結果、夏期の温度ムラ解消と秋期には約5割の消費エネルギー削減を達成した。

[BUILT]

 東京建物、TOKAIコミュニケーションズ、内田洋行は2021年1月19日、東京建物八重洲ビル7階の東京建物ビル事業本部オフィスフロアで、AIによる空調制御の実証実験を実施したと発表した。実験では、フロアの温度ムラ解消と約5割の消費エネルギーの削減が確認されたという。

無線センサーのデータを基に、多数の空調機をAIで制御

 個別空調方式を採用しているオフィスビルでは、ゾーンごとに空調機が設置され、それぞれの空調機を人によって好みの温度に設定できる。しかし直近では、在宅勤務やテレワークの進展、フリーアドレスの導入など、オフィスワーカーの働き方の多様性が広がり、ゾーンごとの滞在人数やPCの稼働熱量などは日々異なっている。

 そのため、日々刻々と変化する多様なオフィスワーカーのニーズに対し、個人による空調温度設定では即時に対応することは現実的では無い。また、隣接する空調機がそれぞれ異なる設定温度を維持するために干渉し合うと、余計な負荷が発生し、空調費用が増加するなどの問題点があった。

 従来のこうした課題を解決することを目的とした今回の実証実験は、第1段階と位置付け、夏と秋の空調を対象に2020年7月27日〜11月27日の期間で実施。フロア内に65個の無線センサーを設置し、取得したデータを基にAIが39台の空調機を制御した。センサーは、ワイヤレス通信で、立ち仕事や座って仕事をする場所などに合わせ、オフィスワーカーが温度を体感できる位置に取り付けた。

東京建物八重洲ビル7階の東京建物ビル事業本部オフィスフロア 出典:東京建物、TOKAIコミュニケーションズ、内田洋行

 導入したAIについては、フロア全体が26度を中心に±2度の範囲を維持するようにシステムを設計・運用した。無線センサーから得たデータをクラウド上のAIへ送信して、AIが各空調機に操作指令を送信することで空調操作を自動化。さらにAIは、強化学習モデルを採用しているため、運用していくことで空調制御の精度が向上する。

オフィスでのAIによる空調制御の実証実験システム構成図 出典:東京建物、TOKAIコミュニケーションズ、内田洋行
個別空調をAIにて制御 出典:東京建物、TOKAIコミュニケーションズ、内田洋行
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