WOSHは、WOTAが開発した水道の無い場所に設置できるポータブルタイプの手洗いスタンド。水の再生機能を備え、内部のタンクに蓄えた水を再生・循環させる。水道への接続を不要とすることで、設置場所を選ばずに手洗いの環境を実現する。
WOTA(ウォータ)は、「第5回 住宅・ビル・施設 Week」(2020年12月2日〜4日、東京ビッグサイト)内の「第3回 施設リノベーション EXPO」で、独立型の手洗いスタンド「WOSH(ウォッシュ)」の展示を行った。
WOSHは、上部に手洗い用のボールと吐水部、せっけんノズルなどを備える。内部に水のタンクと再生機能を持ち、水道に接続しないで使えるのが特徴だ。コロナ禍の影響で手の消毒が注目されるなか、場所を選ばずに手洗いの環境が提供できることで注目を集めている。
新型コロナウイルス感染症が拡大している影響で、店舗や施設の入り口には除菌用のアルコール消毒液が設置されるようになった。しかし、アルコール消毒液は一部のウイルスには効果がないとされる。また、肌荒れ・敏感肌などでアルコール消毒を敬遠する女性や高齢者も多いという。
WOSHは、このような問題を解決する水を用いた“手洗いスタンド”だ。水を使用した手洗いは全てのウイルスに応じ、アルコール消毒に比べて、副作用も無く手への負担も少ない。
WOSHの特徴は、水道設備への接続が不要で、どこにでも水による手洗いの環境が整えられる点にある。店頭やイベント会場をはじめとするさまざまな場所に置き、必要に応じて移動することができる。
WOSHは、内部に水のタンクを備える。ここに蓄えた水を循環させることできれいな軟水での手洗い環境が実現する。
もちろん、循環利用に際しては独自技術で水を再生することで、通常の手洗いが1000人あたり2000リットルだとすると、50分の1の40リットルだけで済み、水量を大幅に節約する。WOSHには3本の高性能フィルター(2つの活性炭とRO膜)が搭載されており、手洗いに使われた水から不純物やウイルスを除去する。さらに、深紫外線の照射と塩素系消毒剤を投入することで常に安全な軟水を保つ。WOTAでは、WHOが定める「飲料水水質ガイドライン」を超える99.9999%の純水を提供できる。
この他、WOSHには循環利用する水の品質やフィルターの状態を常時監視し、自動制御する機能も搭載されている。9つのIoTセンサーとAIによるもので、WOSHの安全な運用に貢献している。
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